第三章 聖杯大戦編
第七十六話 『光と影の人達の想い』
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は黄金に輝く鎧を身にまとった王様がいた。
「王様…」
「ぬっ…生き残りがいたのか。言峰、こやつは…?」
「ふふふ…私の同士だ」
「そうか。ならば貴様と同じく性格破綻者なのだろうな。こういった存在は我の心を潤す。よい、我の家来になることを許そう」
一方的だけど僕はこの王様についていこうと思った。
そしてさらにそこから黒い甲冑の人が姿を現す。
「………」
その人は無言で佇んでいる。
でもその気配からして人間ではないと思った。
「そうだ。ノアよ。同士としての暁にお前にこのサーヴァントをやろう。受肉しているがマスターはいた方がいいだろう」
「わかりました…」
そうして僕にはサーヴァント…セイバーが護衛につくことになった。
それからというもの、言峰綺礼…師匠は僕を鍛えてくれて世界を渡る時も一緒にいてくれた。
僕に楽しみというものを教えてくれた。
だから、僕は師匠の役に立とうと思った。
そして世界を残りの聖杯の力を使って渡って最初の戦闘の時、そこにはイリヤスフィールお嬢様に似た少女がいた。
その少女は僕に向かって、
『あなたを止めるわ!』
と、言ってきた。
でも僕は止まらない…いや、止められないんだよ。
どのみち小聖杯としてのこの体は儀式が終了するまでしか生きられない。
そして少女は今度は僕に、
『それでいいの!? 言峰綺礼の操り人形のままで!』
操り人形、か。
それがどうしたっていうのさ。
僕が人形なのはもう百も承知でしょう…?
『ノア、あなたにも心があるなら自身の事も考えなさい。
そして言峰綺礼が起こそうとしている事を考えなさい!』
知っているよ。聖杯に願ってまたあの泥を呼び出そうとしていることは。
でも、それが…?
師匠はそれも誕生する命だと思っているんだよ?
それならそれでいいじゃないか。
『その生まれてくるものがこの世界に災いを振りまくことになるのよ!?』
うん…。知っているさ。そこまで知っているならどうして君は抗おうとするの?
もうこの大魔術儀式は止められないんだよ。
サーヴァントが脱落するたびに魔力は溜まっていってしまうんだから君達が戦うということはその手助けをしているだけなんだよ…?
…わからない。
…君のことがわからない。
…どうしたら君のことが理解できるの?
そして戦いは終了し、僕はセイバーとともに師匠のとこまで帰ってきた。
「お帰り、ノア。どうだったかね? 初の戦闘は…?」
「なんてことはなかったですよ。やっぱりセイバーは強いですから」
「ふむ、期待が外れたか…?」
「でも、変なことを言う子とは出会いました」
「変なこと…?」
「はい…」
それで僕は師匠にその事を包み隠さず伝えると、
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