第三章 聖杯大戦編
第七十六話 『光と影の人達の想い』
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
左腕を失いあまりの痛みに絶叫をあげているトーラスが管理局の魔導師達に連行されていくのを尻目に、
「フィア!」
「兄さん!」
ユーノとフィアットが感極まったという感じでお互いに抱き締め合う。
「よかった…よかった…」
「心配かけて、ごめんなさい…兄さん…」
フィアットはやっと安心することができたのかその目から涙を流しだす。
うれしいのだろう、ユーノも一緒に涙を流している。
ユーノはフィアットが捕らわれてから今日この日まで心配しない日なんてなかった。
できることなら自分自身で助けにいきたいという思いだった。
でもユーノは自身の力がどれだけ小さいかはよく分かっていたのでシホ達に任せる他なかったのだ。
自身の無力さを痛感しながらも、同時にフィアットがなにも後遺症もなく無事な姿で戻ってきてくれたことにユーノは安堵の息をもらした。
しばらく兄妹の再会の時間が続いたが、フィアットはまわりにいるなのはにはやてにそしてシホを見て、
「お姉様! 怖かったです! もう私はダメなんじゃないかと思いました!」
今度はシホに抱きつき久しぶりのシホとの抱擁を味わった。
「ふー…やっぱりお姉様はいい匂いがします。戻ってきたんだと実感します…」
「そう…無事でよかったわ。フィア」
「…でも、キャスターの洗脳で操られていてもかろうじて意識だけはありました。だから私のサーヴァントが消滅してしまったのはわかります…」
「フィアちゃん…」
なのははそれで少し伏し目になる。
自分とオリヴィエの戦いでクラウスを倒してしまったのだから。
何か言おうと思うけどなかなか言葉が出てこないのである。
でもフィアットはなのはのその視線の意味を察したのか、
「なのはさん、大丈夫です。私はファイターとそんなに話す機会はなかったですけど、トーラスからファイターには何度も守ってもらっていた気がするんです。
それに令呪のつながりでファイターは悔いなく消えていったということも知っています。だから…なのはさんは気にしないでください」
「うん。ありがとう、フィアちゃん…」
それでなのはも笑顔を取り戻す。
「…そういえば、はやてはよくキャスターの宝具をやぶる事ができたわね〜」
ファニーヴァンプがはやてにそう聞く。
それは他のみんなも思っていたことなので気になっていた。
「んー…なんていうのかな。私にどこか関係ありそうな子に助けてもらったんよ」
「助けてもらった…?」
「うん。私は悪夢の中で「もうダメや…」と本当はあきらめていたんや。でも、いきなりってわけでもないんやけどその子の声が聞こえてきて私に励ましの言葉をかけてくれたんよ」
「そうなのですか、主はやて…」
リインフォースが話し掛ける。
でもそ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ