第三章 聖杯大戦編
第七十五話 『夜天の奇跡、キャスターの最後』
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、今あなたの心だけでも救いたいんよ」
はやてはヤガミを腕に抱き、
「…辛かったんな。寂しかったんな。あんなところに何千年も閉じ込められて泣くこともできなかったんやね…」
「………」
ヤガミは答えない。
答えることなど何もないと言わんばかりに口を閉ざしている。
「…泣いても、ええんよ? あなたは確かに破壊衝動に身を任したけど、でも私と同じ泣き虫や。だから今この時だけでも泣いてええんよ?」
「…誰が…泣くものか…。我は世界の破壊者だ。もう泣くという感情もとうの昔に消え失せたわ」
「正直にならんと怒るよ…?」
「ふっ…泣きはしないがな。同一存在の貴様に慰められているだけで我はもう十分心安らいだ。これ以上の恥の上塗りは避けたいからな」
「そか…」
「お前はせいぜいその甘さを捨てきれないまま生きていくがいい。せいぜい頑張ることだな…我が写し身よ」
「うん。それでもええ。私はその甘さを持って生きていくことにするわ」
「ならばもう話すことはない。じゃーな、このガキ」
最後に盛大に悪態をつき笑みを浮かべながらヤガミは消滅した。
「………あんたも私とおんなじガキやないか。正直じゃないなぁ…」
はやての呟きはそっと消えていった。
そして、その後は腕を切られて絶叫を上げているトーラスを魔導師達が取り押さえて連行していった。
こうして残りの敵はノアとセイバー、言峰綺礼とギルガメッシュを残すのみとなった。
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