第三章 聖杯大戦編
第七十五話 『夜天の奇跡、キャスターの最後』
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オンが姿を現す。
その片手にはまだ洗脳が解けていないフィアットが握られていてもう片方の手には質量兵器である拳銃が握られていた。
「フィア!!」
ユーノが叫ぶ。
やっと会えたと思ったら今はトーラスの腕の中だというのだから笑えない。
「そこまでだ。貴様ら! それ以上動いてみろ。この小娘の頭を撃ち抜いてやるぞ!」
「くっ…ゲスが!」
「何とでも言えばいい。勝利するためにはなんでもしてやるさ!」
―――だったら、その報いも当然受けることになるがいいんだな?
その低音の声と共にトーラスの後ろから今までずっと気配遮断で気配を殺していた殺人貴が姿を現しいつの間にかフィアットを脱出させ腕に抱えていた。
アサシンのクラスの真骨頂を発揮した瞬間である。
「貴様…ッ!………ッ? なんだ。腕が、上がらない…?」
「…ああ。その腕は邪魔だったんでな。切っておいたぞ?」
「ぎ、ぎゃーーーー!!? わ、私の腕が…!!」
トーラスの拳銃を持っていた左腕は肘から下を見事に切り落とされていた。
やるんだったら両手を切り落とすくらいはやってもいいんだがな…と殺人貴は思っていた。
「ナ〜イス、志貴!」
「このくらいの仕事はさせてくれてもいいんだがな…」
「ぐっ…貴様らァァァァ!? グアァァァッ!?」
トーラスはその場で地面に転がりのたうち回る。腕の消失による痛みが激しいのだろう。今までの報いを文字通り受けた結果である。
シホはそんなトーラスを冷たい目で流しながら、
「もうこれで心配事はなくなったわ! はやて!」
「うん! 今度こそ、ファニーヴァンプ!」
「了解よ! さぁ、覚悟しなさい! キャスター!」
素早くファニーヴァンプはキャスターの首をつかみ、地面に叩き落としそのまま引きずっていく。そして壁に辿り付きそのまま引き上げた。
「がっ…! ぐふっ…!?」
そして捕まえている腕の反対側の手で何度も殴打を食らわせていき、最後に空へと投げて、
「星の息吹よ…!」
千年城ブリュンスタッドを発動させて、
「もう、手加減しないんだから!!」
鎖に雁字搦めにされ何度も爪での攻撃を食らわし最後に衝撃波が発生しキャスターを包み込む。
そしてすべてが終わり、キャスターは地面へと横たわりながら少しずつ足から粒子となって消え出す。
そこにはやてが近寄ってきて、
「…キャスター。いや、はやて…」
「…なんだ。子鴉…? もう我のことなぞ放っておけばいいのだ。すぐに消えるのだからな…」
「ううん、それはアカン。まだあなたの心を救っていないんよ」
「…はっ。何を言うかと思えば我の心を救うだと…? 座に招かれた時点で我の心は不変なのだぞ?」
「うん。それもわかっとる…でも
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