第三章 聖杯大戦編
第七十三話 『二つの因縁の終わり』
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する。
そしてアルトリアはバーサーカーへと…。シホはアクアへと歩いていく。
アルトリアはバーサーカー…いや、もう消える前だということは狂化の呪縛から解放され通常の言葉を喋れる。
よって、
「…アーサー王…」
「ランスロット…」
「私を、裁いてください…」
「なにを…?」
「私はギネヴィアの手を取り脱走してあなたと戦う事になってしまい、それはどんどんと大きくなり戦が始まり破滅を招いた…」
「………」
アルトリアはただ無言でランスロットの言葉に耳を傾ける。
「…あなたがモードレッドと相打ちになったと聞いた時、私は絶望した…。
どうして私はこんな愚かな戦いを引き起こす引き金を引いてしまったのかと…。
…ギネヴィアとも最後は悲恋の定めを迎えてしまった。
そして死して残ったのは後悔のみ…。それで狂う獣になれればと招かれて前回の戦いに身を投じた時、あなたと会い、王はまだ責務に苦しめられていると分かった」
「ランスロット…それは…」
「ええ…。わかっています。あなたはもう解放されているのでしょう。
だからこそそんな王に私は裁かれたい…」
ランスロットは泣きそうな顔になりアルトリアにそう告げた。
しかしアルトリアから出てきた言葉は謝罪の言葉だった。
「すみません、ランスロット…。
ギネヴィアの件に関してですがむしろ私はあなた達を応援していたのですよ?
どのみち私にはギネヴィアを本当の意味で幸せにすることはできなかった…。
王としてあなたを追いましたがそれでも私は、あなた達の事を心では祝福していたのです」
「王…」
「そして、あなたを許しましょう…。
もうあなたは解き放たれてもいいのですよ? 過去に縛られることなくまた先へと進んでいってください」
「ですが…」
「私があなたを許すのです。だから…」
アルトリアはもう消えかかって首しか残っていないランスロットの顔を持ち、その胸に抱き、
「あなたは私にとって最高の無双の騎士でした。だからもう心安らかに眠りなさい。そしてもう狂うことなく座に戻っても立派な騎士でいてください」
「王よ…感謝します。まだ、私を無双の騎士とお呼びしてくださって…また、いつか会いましょう。私の最高の王よ…!」
そしてランスロットは消滅した。
アルトリアはその目から一滴の雫を垂らした。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・S・高町
アルトリアとランスロットの方は決着ついたようね。
アルトリアも満足そうに笑みを浮かべている。
さて、それじゃ最後のけじめをつけましょうか。
「アクア・アトランティーク…これであなたはサーヴァントを失ったわ。その子を…アリシアを開放しなさい」
「まだよ! まだ終わっていないわ!!」
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