第三章 聖杯大戦編
第七十一話 『姿を見せる英雄王。真祖の本気』
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ルクェイド。もう俺はこの殺人衝動を止められないみたいだ…」
「うん。いいわよ。志貴の全部を私は受け止めてあげる…」
するとファニーヴァンプは目を瞑って両手を水平に広げた。
なにをするのかと思ったが、答えは決まっている。
宝具の発現だ。
「星の息吹よ…」
ファニーヴァンプの周りの空間が、いや私達の周りもだけど急に静かになり、途端世界は一変した。
急に周りは満月の月の光が照らすお城の中みたいな空間に様変わりをした。
「これって…!?」
「固有結界…いや、空想具現化の能力ね」
「私も…本気でゆくわ!」
そしてどこからともなく幾重にも鎖が殺人貴にせまり縛り上げた。
そしてその爪で何度も殺人貴の体に致命傷ギリギリの攻撃を食らわしていく。
最後にファニーヴァンプの姿が一瞬だけだが短い髪から長い髪になりドレス姿に変わったと思うととてつもない衝撃波が発生し殺人貴は光に包まれた。
そして世界は元に戻り殺人貴は地面へと横たわっていた。
「…志貴。生きてるー?」
「…もっと、手加減しろよ。この、バカ女…」
そして殺人貴は消滅はせずにそのまま気絶した。
「うし! お仕事終了だね! さて…」
ファニーヴァンプの目に彩の姿が映される。
「志貴を好き勝手してくれたお礼、しないとね…?」
「うっ!?」
ファニーヴァンプは妖艶の笑みを浮かべてその目の魔眼を光らせた。
それによって彩の体は固まってしまったかのように動かない。
「あ、ファニーヴァンプ。殺さないでね? 拘束するから…っと、その前に」
私はその手に破戒すべき全ての符を投影し、気絶している殺人貴に刺す。
それによって彩の手から令呪が消え失せる。
それを確認して私はマグダラの聖骸布で彩を縛り上げる。
「ファニーヴァンプ。これで殺人貴の契約者はいなくなったわ」
「ありがとね。シホ!」
それでファニーヴァンプが再契約の呪文を唱えると、その手に一画だけある令呪が宿って、これで正式に殺人貴はファニーヴァンプのサーヴァントになったのだった。
「それで、こいつ…どうしようか?」
見れば彩はファニーヴァンプの魔眼を直視したのが原因なのか魂が抜けたかのように放心している。
「管理局に引き渡そう。これでも言峰綺礼に協力していたんだから」
「そうやね。ま、刑務所の中で暮らさせたらええわ。それにもしかしたらアジトを聞き出せるかもしれへんしな」
「私は志貴が私のものになっただけでもういいかなー? でも、金ピカは必ず殺すけどね♪」
そんなこんなで私達は特にこれといった収穫は…いや、殺人貴が仲間になったからあったけど、特にめぼしいものは発見できず冬木の街を後にして海鳴市に戻るのだった。
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