第三章 聖杯大戦編
第六十四話 『セイバー対決』
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
」
「僕の師匠の事を知っているんだ? 君、何者…?」
ノアはコロコロと表情を変えて聞いてくる。
「何者でもいいでしょ! 私はあなたの気持ちを聞いているのよ!」
「僕はただ役割を果たすだけだよ」
「そんな…それじゃただの人形じゃない! ノア、あなたにも心があるなら自身の事も考えなさい。
そして言峰綺礼が起こそうとしている事を考えなさい!」
「師匠はただ生まれてくる命を祝福しているだけだよ…それのどこがいけないの?」
「その生まれてくるものがこの世界に災いを振りまくことになるのよ!?」
「うん。知ってる。でも、それが…?」
「なっ…!」
なにも感じていないの? ノアは…。
そうか。なにか変だと思ったら、
「そう…。わかったわ。あなたは心が欠落しているのね。あなたは…」
「それ以上のマスターへの暴言は許さんぞ。娘…」
そこで今まで私とノアの話で戦いを停止していたセイバーがノアの前に出て剣を私に向ける。
「セイバー…。あなたにも言いたい事がある。あなたは以前のマスターである士郎を守れなかったそうね」
「……………何が言いたい?」
「その士郎を殺した言峰綺礼とギルガメッシュを憎いとは思わないの? あなたはそこまで心が汚されてしまったの?」
「そんな事か。ふんッ…シロウは愚かだったのだ。素直に聖杯に心を売り渡していれば死なずにすんだものを…」
「間違っているのは貴様の方だ! セイバー!!」
そこで今の今まで待機していたアルトリアがアンリミテッド・エアから出てくる。
それを見て黒いセイバーは一瞬驚きの表情をするがそれだけ、ただ微笑を浮かべ、
「ほう…何かと思えば甘さを捨てきれない私か。なぜここにいるのか知らんが見ていて心の底から嫌悪感が湧いてくる…倒すか」
「シホ…私達も行きましょう…! ここであの間違った思いを抱いている私を正すのです!」
「わかったわ、アルトリア!」
『ユニゾン・イン!!』
そして私はアンリミテッド・エアを起動して一気にセイバーフォームへと姿を変え、その手にエクスカリバーを構える。
「ネロ! いきましょう!」
「うむ。ともに駆け抜けようぞ、奏者よ!」
そして私とネロが駆け出そうとしたその時だった。
目の前に一陣の風が巻き起こり、次には私のお腹に蹴りが決められていた。
それで吹き飛ばされる途中でネロに支えられながらなんとか態勢を立て直して見るとそこには長い赤い槍と短い黄色い槍を持った新たなサーヴァントが立っていた。
『まさか…ランサー!?』
「ゲホッ…。…アルトリア。あのランサーってもしかしてまさかディルムッド・オディナ!?」
『はい、そうです! ですがなぜ彼が…!』
新たな敵の登場に場は緊迫するのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ