22*吹いた所でですが
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とかいいながらざわめいている。
「な、ナルミ!そんなのでいいのか!?そんな訳わかんないもので!」
ゼノアもゼノアでなんかうろたえてる。
まぁ、彼ら何たってこれが何かわからないからな。
自分も本当は何かわからないが。
「いーのいーの。」
だが自分はこれと同じような物を知っている。
何たって、これは
「まっさか現実にナルガ武器が存在すっとは思わなかったけどね。」
左右にある黒い翼を模した飾りに、巨大な本体。
そう、まさかのこれはナルガ武器。しかも狩猟笛の夜笛【逢魔】ときたもんだ。
手に入れるしかあるまい。
「な…なる、が?」
「そうナルガ。名前は夜笛【逢魔】。夜陰に紛れる黒の狩猟笛。裏の世界の住人はこれを使い合図を送るのに使ったとか。他にも大剣とかがある。」
うろ覚えの説明をゼノアにすると、目を白黒させてこちらをみる。
おもしろいから、もちっと混乱さしてやろう。
と言う訳で、狩りにて使った場合の効力についても話してみる。
「さらにこれは演奏によって体力増強、持久力増強、攻撃力増加、風圧無効等の効果が仲間も含めもたらされる。しかもこれ自体攻撃力が高いときたもんだ。」
あんぐりしてるゼノア、ついでにオッサン。
なんか他の野次馬もみんな目を点にしている。
うーむ、やり過ぎたか?
「まぁまさか本当にあるとは思わなかったんだけどねぇ。」
とりあえず、『本当かどうかはまでは自分、知らないよ』アピールをしといた。
多分、これで皆これが眉唾だとわかってくれるだろう。
しかし、これが裏目に出た。
「……つ、つまりそれは人間の間でも言い伝えとされる伝説の武器なのか!?」
自分が言い終わると、一瞬の間の後にゼノアが叫んだのだ。
伝説って何よ伝説って。
自分の頭が追い付かずにしばらく黙っていると、それを無言の肯定とみなしたゼノアは深く頷いた。
それに気が付いた自分は慌て訂正しようとしたが、すでに遅かった。
「いや、伝説とかそんなけったいな代物では無くてだな…」
「ならナルミの一族に伝わる裏の武器か!?」
「ちがぁーう!」
いくら言っても理解しないゼノアに、しばらく説明しようとしたが結局人間に伝わる伝説の武器にされてしまった。
露店の連なる通りの真ん中で、皆に注目されながらの説明はさすがに疲れた。
しかも皆して伝説の武器って認識しちゃってるし。
と、かなり疲れた自分に後ろから近付く小さな影が二つ。
「わぁー、これがニンゲンのデンセツのブキなんだ。」
「しゅごーい!くろーい!」
あらかわいい、尻尾が生えた髪が青い姉妹がそこにいた。
5歳と3歳くらいの小さな姉妹だ。
………和む。
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