機動戦士ガンダムSEED
0176話
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通りにキラに任せた方がいいのかもしれない。
俺の精神コマンドに手加減があれば良かったのだが……
「はぁ……」
「はぁ……」
……ん? 何やら同時に溜息が聞こえたかと思い周囲を見回すと、丁度同じく周囲を見回していたキラと目が合う。
「悪い、気が付かなかった。キラも食事か?」
「はい」
「おいおい、二人して溜息付いてどうしたんだ? ぼおっとしてないで早く食えよ。ほら、これも。アクセル、お前もだぞ」
いつの間にか近づいてきていたムウが俺とキラにケバブを渡してくる。
そして自分の分へとかぶりついて幸せそうに味わっている。
「んー、やっぱり現地調達のもんは美味いねぇ」
「少佐、まだ食べるんですか?」
「俺達はこれから戦いに行くんだぜ? 食っとかなきゃ、力出ないでしょ。ほら、ソースはヨーグルトのが美味いぞ」
「……ま、そうだな。こんな所でうじうじ悩んでいても始まらないか。もらうよ」
ムウから渡されたヨーグルトソースをケバブに掛けて口に運ぶ。香辛料の効いた羊肉に、ヨーグルトソースのさっぱりとした酸味がマッチして美味い。
そんな俺とムウの様子を見ながら、何かを思い出しているキラ。
「坊主、どうした?」
「いえ、虎もケバブにはヨーグルトソースが合うと言ってたから」
「ふーん、味の分かる男なんだな。けど、敵の事なんか知らない方がいいんだ。早く忘れちまえ」
「え?」
「これから、命のやり取りをしようって相手の事なんか知ってたってやりにくいだけだろう」
その言葉にアスランの事を思い出しているのか、考え込んでしまうキラ。そんな様子を眺めながら俺はケバブを口に運ぶ。
ドガアアアァァァァァァァッッ!
そんな爆発音が聞こえてきたのは、丁度ケバブを食い終わった直後の事だった。
この衝撃の伝わり方は艦内で起こった爆発ではない。となると、外……あぁ、なるほど。ザフトの地雷処理か。
原作知識を持っている俺はこの爆発の理由を知っているのでそれ程取り乱さずに済んだが、食堂で食事をしていた面々にとってはまさに青天の霹靂だった。
ムウとキラの2人と頷き、食堂にある通信装置でブリッジへと通信を送る。
「マリュー、今の爆発は?」
「明けの砂漠が仕掛けた地雷原の方で起こった爆発よ。恐らく……」
「砂漠の虎の地雷処理、か」
「ええ。アクセル、そこにフラガ少佐とヤマト少尉もいるのね?」
「ああ」
「じゃあ3人ともすぐに出撃準備をして頂戴。恐らくすぐに来るわよ」
それだけ言うと、通信が切れる。ブリッジもブリッジで戦闘準備で忙しいのだろう。
「という事らしいな」
後ろを振り向くと、ムウもキラも厳しい表情で頷いていた。
「きつい戦闘になりそうだな……2人とも、行く
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