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妖刀使いの滅殺者
第15話
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めないし負けはしない。黒印を逆手に持ち左手を右腕に添える。すると黒印は緑色のライトエフェクトに包まれて動き出した
そして――

「!?」

キリトが確信していたであろう勝利のイメージを覆した
≪サイド・スリー・カット≫を上下2連撃大振り高速スキル≪天地・下≫のモーションでかわして見せた。このスキルの動きは上に大きく切り上げてしゃがみながら下に斬り下げる。キリトの≪サイド・スリー・カット≫は「水平」に動くスキル。つまりしゃがんでしまえば当たることはない。俺のスキルはキリトのそれよりもはるかに速い。その差を利用してかわして見せたのだ

「…レイの反応速度には驚かされっぱなしだ」

「お前限定だ。ほかのやつのスキルは見てからじゃかわしきれねぇよ」

軽い会話をしてから両者大きく距離をとる。着地と同時に再び接近する。今度は俺が先に動いた
黒印を正面にぴたっと構え二連撃スキル≪氷雷・風≫のモーションを発動する。ライトエフェクトに包まれた黒印は×の字を描きながらキリトに襲いかかる。キリトは剣を両手で持ち、俺の斬撃を弾きに来た。が、俺の長年鍛え上げてきた筋力値が牙をむく
一撃目で剣を弾き飛ばし二撃目で太ももを切り裂いたのだがキリトの咄嗟の反撃≪乱脚≫が俺の攻撃のダメージを軽減させた。≪乱脚≫は体術スキルでダンスで言うパワームーブの動きをする。そのスキルの威力が俺の攻撃の威力を軽減させたのだ
≪乱脚≫からの硬直時間の方が一瞬はやく解け、剣に再び光が宿る
≪バーチカル・アーク≫をこの勝負の決着に選んだのだろう。≪バーチカル・アーク≫が徐々に迫ってくる。流石の俺も少し危機感を抱いき、無意識にガードの体制になった。と

「はぁ!?」

「あ、ラッキー♪」

キリトのスキルが黒印に触れた途端「消えた」。その事実を確認するや否やキリトは文句を言いながら、俺は自分の強運に感謝しながらたがいに大きく後ろにとんだ

「おい!今のって!」

「しょーがねーだろ!俺にだって何時発動すんのかわかんねぇンだから!」

俺とキリトも会話を聞いていたサチは何のことやら、と言った顔をしている
そして、さらに戦況は動く
キリトの鍛え上げられた敏捷度が物をいい、音速にも等しい速さで突っ込んできた

「やべぇ!?」

咄嗟に黒印の柄を突き出した。すると運よくキリトの剣が柄に当たった
カウンタースキル≪明鏡止水・歪≫が発動する。キリトは自分のしでかした事に気がつき慌てて回避行動に移るが時すでに遅し。目視不可能な速度と回避不可能な射程をもった≪明鏡止水・歪≫がキリトの体を捉える

「…やっぱレイにはかなわねぇ」

俺は口角を少し上げてキリトの体力をイエローに変色させた

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