第一話「真心を込めた謝罪」
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も終わり玉座の場に戻った俺は目の前に立体スクリーンを投影した。そこにはシナプスの住人およびエンジェロイドたちの人口が表示されている。
「ふむ……空人は五三二人。その内、科学者が一五四人で残りは民間人か。しかも空人のほとんどが特殊な装置で夢の中へと旅立っている、と。エンジェロイドたちは三〇一人。大多数がオレガノで占めているな……」
現状を把握した俺は肘掛けに手を置き、しばし黙考する。行うべき案件は多くあるが、まず優先しなければならないものがある。
意を決した俺は背後に佇むタナトスを手招きした。
「どうされました?」
「イカロス、ニンフ、アストレア、ハーピーをここに呼んできてくれ」
「わかりました」
一礼して去っていくタナトス。十秒ほど経過すると五人の女の子を連れて戻ってきた。
「お呼びですか、マスター!」
ニンフが笑顔で駆けてくる。過去に彼女を虐げてきたことを思うと、その笑顔がどこか儚く見えた。
彼女は電子戦用エンジェロイド、タイプβの【ニンフ】。空色の髪を左右に分けた女の子で、身長は一四〇センチと低く、胸は申し訳ない程度しかない。俗に言う貧乳だ。
彼女の特徴はやはりその翼だろう。通常のエンジェロイドは空人の翼を模して天使のような造形をしているが、彼女は七色に輝く透明な翼を持つ。
「ご飯ですかマスター!?」
お馬鹿な発言をする女の子は近接戦闘用エンジェロイド、タイプΔ【アストレア】。一六〇センチの身長にストレートの金髪、赤い瞳、バストが九十一という驚異の数値を誇る爆乳の持ち主。近接戦闘に掛けてはピカ一なのだが、その分頭がお馬鹿。感情豊かで自分に正直なエンジェロイドだ。
「……?」
無表情で首を傾げるのは戦術戦略用エンジェロイド、タイプα【イカロス】。戦闘に関してはシナプスで一二位を争う実力者で、『空の女王』(ウラヌス・クイーン)の異名を持つ。
一六〇センチの身長にピンク色の髪と深緑の瞳をした女の子だ。可変式の純白の翼を持ち、感情制御が苦手なエンジェロイド。ちなみに原作のメインヒロインだ。
「なんでしょうか?」
「さあ?」
ハーピー姉妹が互いに顔を合わせて首を傾げる。
彼女たちを目にした途端、胸の底から激情が溢れるのを感じた。肘掛けを強く握り感情を抑える。
「……タナトス、しばらく誰もここに入れるな」
「はい、ご主人様」
タナトスが退室したのを確認すると、玉座から立ち上がり一番手前に居たニンフの元に歩み寄った。
「マスター……?」
フラフラと覚束ない足取りの俺を見て心配そうな顔をするニンフ。
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