第二十二話 夏休みその八
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「そう思って読むと面白いのかもね」
「本当に堅苦しい必要ないんだな」
美優はここまで聞いて言った。
「勉強をするjのは」
「そう思うわ。私も今そうなんだって思ってびっくりしてるけれど」
五人の中で一番成績がいい里香も話す。
「それでもね」
「そうなんだな」
美優も頷く。
「堅苦しくなったらかえって駄目か」
「そうみたいね。真面目にしないといけないけれど」
それでもだった。
「カチコチになったらかえってね」
「そういうことだよな。後英語だよな」
美優は文系のこの科目の話もした。
「あれはどうなんだろうな」
「同じかしら」
里香はまた言った。
「変に外国語だからって肩肘張らずに」
「それでなのね」
琴乃も言う。
「やっぱりリラックスして」
「そのうえじゃないかしら。そういえば」
里香はここでまた気付いた、そのことは。
「源氏物語もね」
「古典じゃないの?」
「それが、原文よりも」
紫式部のそれである。
「英語訳の方が簡単に読めるらしいの」
「えっ、そうなの」
「昔の人の文章にも癖があって」
このことは今と変わらない。
「それでなのよ」
「紫式部の文章は」
「そう、原文は難しくて」
それで定評がある、紫式部の文章は清少納言と比べても難しいと言われているのである。無論他の人物のものよりもだ。
「英文の方がなの」
「難しいのね」
「そうなのね」
「みたいなの、それにね」
里香はさらに言う。
「不思議の国のアリスとか」
「ああ、あれ」
「アリスね」
「童話よね」
「ファンタジーだろ」
あのシリーズが厳密にどのジャンルになるのかは諸説ある、だがである。
「けれど面白いし」
「それが原文だったらどうか」
「そうなのね」
「そう、どうかしら」
また言う里香だった。
「そう思ってね。読んでみたらどうかしら」
「そうね」
彩夏が言う。
「それもいいかもね」
「そう思うでしょ」
「ええ」
彩夏は里香の言葉に頷いた。
「そうしたらね」
「小説をダイレクトで読めて古典より簡単」
「そう考えていけば」
「私は理系だけれど」
医学部志望だからこうなる。
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