第七章 銀の降臨祭
幕間 傷跡 弍
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は、その様子を笑って見ていた。
それからは毎晩の如く私は犯された。
……仲間だと思っていた少年たちから。
どうやら私は褒美みたいなものだったらしい。
時折外に出されて戦っては、生き残った者に渡される褒美。
それが私だった。
『オレ』が生まれてから一年後。
アソコが何者かに潰され、『オレ』だけが生き残った。
しかし、成熟する前の身体に与えられた過剰なまでの陵辱は、私の身体と心に取り返しのつかない傷跡を残していた。
一人生き残ってから暫くは、野盗のようなことをして生きていた。
殺し、奪い、食べ、眠る。
それはまさに獣のような生活だった。
真実何の目的も展望もない生活。
そんな生活が変わったのは……知りたかったから……。
それは、ある日のこと。
女に抱かれて眠る、同じ歳ぐらいの子供を見た。
それを見て、私は自分が泣いていることに気づいた。
途切れることなく溢れる涙と、叫びだしたくなる程のナニカに襲われ……私は只々混乱していた。
それから、時折そんな衝動に襲われることがあった。
だから、どうしてそんな風になるのか調べ始めたのだが……結局その理由は分からなかった。
しかし、それが切っ掛けだった。
母親という存在に興味を持ったのは……だから、自分の母親について色々調べ始めたのだ。
別に今すぐ会う必要に迫られている訳でもなく。ゆっくりと時間をかけて調べた。
手掛かりの全くない状況からの調査。
何も分からないかもしれないと思っていたが、予想外に情報は次々に手に入った。
とは言ってもその情報はどれも断片的なものばかりで、大したものではなかったのだが。
それでも、自分の母親のことについて少しずつだが分かったきた。
しかしそれも、直ぐに途切れることになる。
一切の情報が手に入らなくなったが。
それでも『オレ』は、諦めることなく調査を続けた。
欠片も情報が手に入らなくなってから、十年以上の時が過ぎ……諦めかけていたそんな時……私は出会った、衛宮士郎という……正義の味方に。
士郎と出会う少し前、『オレ』はある売人の護衛をしていたのだが、ひょんなことからその手下が何処かのテロ屋と手を組み、護衛の売人を殺そうとする情報を手にした。前金は貰っていたし、勝つ見込みはないと判断したため、『オレ』は逡巡することなくさっさとそこから逃げ出した。
とは言え、警告することなくさっさと逃げ出したことに、『オレ』の中に何かしこりのようなものが生まれた。
だからだろう、何時もならば絶対
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