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男女美醜の反転した世界にて
反転した世界にて2
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時、美少女は紛れもなく暴走していたに違いない。
 赤信号、みんなで渡れば怖くない。
 即ちクラス全員で男女問わずみんながコスプレすれば、もう恐れるものなど何もない――ということか。なるほどわからん。

『おい! 白上が暴走してるわよ!』
『ぶわはははっ! 誰がもやし女のコスプレなんて見たがるんだよ!』
『早くあの馬鹿を止めろ! 手遅れになっても知らんぞー!!』
『見世物としては良いかもな。もういっそ、逆に女コスプレ喫茶とかにしたら受けるんじゃねーの?』
『ヤバいわ。誰も望んでいない方向に話がシフトしかけてる!』

 再び怒号と悲鳴が教室を埋め尽くす。しかしそんな野次は、僕の耳には届かない。 
 ――想像する。
 この美少女が、メイド服を着てる姿――、違う。
 ならチャイナ服? いいや違うな。 
 
 О L ス ー ツ 

 一択だろJK。働くお姉さんって素敵すぎなので。
 大人っぽい雰囲気と、活発そうな容貌を併せ持つ白上さんに、OLスーツはさぞかし似合うことだろう。
 迷いはなかった。

「どう!?」
「……そ、それならいいかも」
「「いいのかよ!」」

 クラスメイトの心が、僕を除いて一つになったのを感じた。
 ――キーンコーンカーンコーン。
 クラスメイトがズッコケたのとほぼ同時。ホームルーム、及び一限目の終業を知らせるチャイムが鳴り響いた。
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