反転した世界にて2
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かと言ってウエスト周りまではその限りではなく。むしろコルセットでも巻いているのかというほどに細く、スラリとした曲線が伺える。セーラー服の下は一体全体どうなっているのやら。僕は別にムッツリスケベとかでは全くないんだけど、男としてその中身を触診したい欲求に駆られてしまう。
「……? ど、どしたの赤沢さん」
「べべべ、別に。そっちこそ、どしたの?」
僕もクラスメイトの顔と名前が全員一致しているわけではない。それどころか、覚えていない人の方が多いくらいだけれど。
それにしたって、こんなにも可愛い女子が同じクラスにいたとは、今まで知らなかった。
「えっとね。赤沢さん、単刀直入に言うわ! コスプレ喫茶について、考え直してみる気はない!?」
「いやないよ」
いくらクリティカルに好みの女の子が提案してきたからと言って、それはお断り。
「ほほ、ほら、うちの高校の制服って可愛くないことで有名じゃない? 文化祭の時くらい、可愛い服着てみたいな〜とか思ったり」
「思わないね」
「だ、だよねー。うちの制服だって十分可愛いもんねー」
うちの制服って可愛いのか?
まあ、男子用のブレザーにしては、明るい色調である気はするけれど。
こ、こここ、この際だ、き、聞いてみよう。
落ち着いて、平常心だ。ただ単に簡単な会話をするだけだ。誰にでもできる!
「うう、うちの制服って、可愛いの?」
「えっ!? か、かか、可愛いよ。すごく!」
「ふーん」
「赤沢さんによく似合ってる!」
「あ、ありがとう?」
僕と謎の美少女がそんなおかしな会話を繰り広げている頃、
『なんであいつら、世間話してるの?』
『おい、誰よ、白上を説得係に任命した奴。そいつも戦犯でしょ』
『やたら自信たっぷりだったから、何か策があるのかと思って……』
『いやあれ、口実をつけて赤沢さんと話したかっただけじゃないのかな』
『忌々しい……妬ましい……』
遠くで、女子のグループが複雑な心境で僕と謎の美少女の会話を見守っていた。
――そんなこと、僕が知る由もなく、
「で、でさ。コスプレ喫茶だけどさ、ほ、他にも可愛い服着てるとこ見てみたいなぁっていうか、みんな喜ぶっていうか」
「そんな馬鹿な……。普通に恥ずかしいっていうか……」
「は、恥ずかしいか〜。え、えへへ。だよね〜」
「う、うん。ごめんね」
「いいのいいの、そいじゃね」
「うん」
以外にもあっさりと、謎の美少女は女子たちの方へと帰って行った。
……うわぁ、うわぁ。女子と。しかも好みど真ん中ストライク、スリーアウトでゲームセット(?)な女の子と、会話しちゃった。
僕を説得するためのおためごかしだったんだろうけれど、それでも笑った顔は超絶キュ
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