プロローグ
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ちゃんと炊き立てのご飯で作ろう。
テレビを見ると、ドラマがやっている。
男子学生風の三人組が、おしゃれなレストランでディナーをおいしそうに食べていた。
楽しそうだった。
「……ごちそうさま」
テレビを消して、さっさと平らげる。
一人ぼっちの夕餉はおいしかったけど、ちょっとだけ塩辛かった。
◇
洗い物、入浴、歯磨きを済ませて、二階の自室へ。
時刻はまだ九時。いつもならここでPCを起動してゲームやらネットサーフィンと洒落込むのだけど、今日は乗り気にならない。
……あと、明日は体育の授業があるから体操着を準備しなくてはいけないのだけど。
「……明日でいいか」
今日は早く寝よう。本当にもう疲れてしまった。
電車にだけは遅れたくない。自分の机も、出来るだけ早く登校して死守しなくてはいけないし。
電気を消して、ベッドイン。
「明日は良い一日になりますように」
そんな都合のいいお祈りを誰にともなく呟いて、枕に顔を埋める。
――この時の僕は、まさかこんなお願いがあんな形で叶えられるとは、文字通り夢にも思っていなかったし、また知る由もなかったのだった。
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