機動戦士ガンダムSEED
0174話
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る俺はともかく、温度調整が当たり前のコロニーやアークエンジェルで暮らしてきたマリュー達にはこの砂漠の激しい温度変化は酷だろう。
「取りあえず食える時に食っておいた方がいい。ほら」
焚き火の上に置かれている鍋からその中身を器に盛りつけてスプーンと共に渡す。
詳しい料理名は知らないが、豆や穀物、その他色々な野菜と羊の肉を一緒に煮込んだものだ。……馴染みのある料理名だとアフリカ風雑炊とかそんな感じだろうか? スパイスがちょっと強めなので雑炊というよりはシチューといった方がいいのかもしれない。
「ありがとう」
「お、結構美味そうだな。ほら、バジルール中尉も食えよ」
鍋の中身を盛りつけた椀をナタルへと回し、自分の分も確保するムウ。ナタルは代々軍人を輩出する名家の出身として得体の知れない料理には口を付けたくなかったようだが、自分以外の者が美味そうに食べているのを見て、観念したかのように料理を口に運ぶ。
……名家出身と言えば、ムウだってそれなり以上に金持ちの家出身の筈だが特に気にする事もなく美味そうに料理を食べているな。
そんな時間が30分程経っただろうか。どこか周囲を警戒していたナタルも多少はリラックスして俺達とこれまでの苦労話をしている時にそれは起こった。
ピーーーーーッ
周囲に笛の音のようなものが響き渡ったのだ。それを聞いたレジスタンスの男達は急にざわめき始める。俺達の近くで同じく食事をしていたサイーブが通信機を取り出して笛を鳴らしたであろう相手へと連絡を入れている。
「どうした!」
「空が燃えている! タッシルの方向だ!」
なるほど、原作通りに昨夜お痛をした警告という事か。
周囲のレジスタンスと共に俺達もタッシルの方向が見える場所へと移動する。するとタッシルがあると思われる方の空が赤く染まっているのが見えた。
既に明けの砂漠のメンバーはそれぞれに武器や医薬品を用意し、タッシルへと車を向かわせようとしている。そのメンバーをサイーブが落ち着かせ、このアジトを守る為に半分を残していくようにと指示を出していた。
そんな明けの砂漠のメンバーを俺達は少し離れた所で眺めていた。
「どう思う?」
岩に寄り掛かりながら、ムウがそう尋ねてくる。
「そうだな。俺の知ってる情報では砂漠の虎は民間人を虐殺するような性格だとは聞いてないが」
「だな。俺の知ってる話でもそうだが……俺やお前が知ってるのはあくまでも噂で、実際に砂漠の虎を知ってる訳じゃないだろう?」
「ま、そりゃそうだ。実際に砂漠の虎を知ってる訳じゃない」
俺が知ってるのはあくまでも原作知識であって、実際に本人を知ってる訳ではない。そしてその原作知識をあまりに盲信しすぎると痛い目に遭うというのはコードギアスの世界で
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