TURN63 ドロシーの帰還その六
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「そこが長門のメインコンピューターだ」
「これね」
「そうだ。それで何が出来るんだ?」
「バージョンアップを」
ドロシーはその席に座りながら東郷に答える。
早速電源を入れる。そのうえでキーボードを叩きながら言った。
「これなら」
「アップできるか」
「ええ、それもかなり」
実際にデータを次々に更新させている。
「むしろ長門のコンピューターは」
「旧式か」
「精々第四世代のものね」
「長門も古くなったか」
「第六世代の性能にアップできるわ」
つまり二世代分アップするというのだ。
「今そうしているわ。これで艦艇自体の性能も」
「第六世代並になるか」
「メインコンピューターの性能は艦艇の性能を決めるわ」
頭脳、艦艇のそれに他ならないからだ。
それの性能さえあがればどうなるか、ドロシーはよくわかっていた。
それで長門のメインコンピューターの性能をアップさせていく。それはすぐに終わった。
「完了したわ」
「えっ、もうですか」
秋山はドロシーの今の言葉に思わず声をあげた。
「先程席に座られたばかりですが」
「私の専門だから」
コンピューターもだというのだ。
「できるわ」
「そうですか」
「じゃあこれで」
ドロシーは東郷達に淡々と、今もその口調で述べる。
「あの宇宙怪獣も倒せるわ」
「これはかなり凄いな」
艦長席に座る東郷も長門の今のデータを見て言う。
「これまでとは全く違う」
「はい、確かに」
秋山も長門の今の能力をチェックして東郷の言葉に頷く。
「索敵能力、速度にビームの威力も」
「艦艇の耐久力もな」
「一気に二段階はアップしました」
「本当に第六世代並になった」
「これならいけます」
秋山は確かな声で東郷に述べる。
「あの宇宙怪獣を倒せます」
「それも楽にな」
「接近してきているあるよ」
レーダーの席に座る中国が報告する。
「このままでは危険ある」
「よし、照準を合わせる」
東郷は中国の報告に応えて指示を出す。
「アメリカさんいいな」
「わかったぞ」
アメリカは東郷の言葉に応えて実際に照準を合わせそれから報告する。
「ロックオンしたぞ」
「速いな、やはり性能が違う」
東郷は本当に長門の性能が二世代分はアップしていることを感じていた。そして。
迫る宇宙怪獣を見ながら艦艇を動かしている日本にも言った。
「面舵だ」
「わかりました」
「右に動きながら一斉射撃だ」
ロックオンしている、その状態で動いてだというのだ。
「いいな、そうしてくれ」
「では」
日本は東郷の言葉に頷き艦を右に動かした。宇宙怪獣もそれにつられて動くがここでだった。
東郷は確かな声でこう命令を出した。
「撃て」
一言だった。これ
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