第4話
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まぁ、弾たちは女紹介しろと血涙を流しながら迫ってきたけど……。
人の視線ってこんなにも圧力をかけれるんだなぁ……。
そんな現実逃避じみた事を考えながら、この状況をどうしようか考えていたのである。
あぁ、ダメだ。 いい案なんか浮かぶ訳が無い!! そんなことより誰でもいいから話しかけてくれよ!! この空気の中で俺から話しかけるなんてできるはず無いだろ!?
もともとほぼ女子高だったのだから仕方ないのだろうが、男である俺を興味津津と言った感じで見ているが、遠巻きにして見てるだけで、誰ひとりとして俺の近くにくる気配は無い。
今日初めて訪れた、これから一年お世話になる教室。 学園の方針なのか、席は出席番号順や、五十音順などではなく、自由となっていた。
自由ならばと、窓側の席にしようかと思ったのだが、既に数名の女子グループが陣取っており、そこに突撃する勇気などまったくなかった。
ならば廊下側の一番後ろをと思ってみても時すでに遅く、女子に取られていた。 この学校には俺ともう一人以外男がいないので席を取るのは女子ときまっているが……。
その後も隅等死角になりやすい所を狙ってみたが、そう言う死角になりやすい所は早々と他の女生徒の手に落ちていたのである。
なので、仕方なく一番中央の席に座った訳だが、これが辛かった。
どの女子も「あれが噂の……」だの「あんた声かけてきなさいよ……」だのと小声で牽制し合っているのだ。 そんなことなら声をかけてくれればいいのに……。
そうやっていたたまれない空気の中に身を置いているとき、風音がやってきたのである。
「おっはよ〜。 今日からお世話になるきょうし・つぅ!!! 席はどこかなぁ〜。 え? 自由? フリーダムだねぇ」
周りのみんなが男である俺がいることにヒソヒソと小声になる中、馬鹿でかい声で教室に入ってきた少女が風音だった。
「じゃあやっぱり、窓際!!! ……埋まってる。 廊下側!!! こっちもダメ。 う〜ん。 ……んん!! 君は今噂の男性IS操縦者の『織斑 一夏』君だね!! 私は『友永 風音』。 これから一年よろしくね!!! あ、それと、ここって空いてる? 座る席ないんだよねぇ」
「お、おう。 空いてるぞ。 あぁ、知ってるみたいだけど一応名乗っとく。 『織斑 一夏』だ、よろしくな。 友永」
いきなり自己紹介されたが、なんだか緊張が一気に抜けた感じがする。 周りの視線も風音に集中したみたいで、随分軽くなった。
「うんうん、よろしく♪ あ、私のことは風音でいいよ。 ふーちゃんでも可。 まぁふーちゃんって呼ぶのは知り合いのおねぇさんだけだけどね」
「そうなのか? じゃあ風音でよぶわ」
「オッケー。 私も一夏って
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