紅い星と蒼い星 〜戦争前夜編〜
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いMSが映っていた。
MSは両肩に大きめのビームキャノンを搭載していて、隊長機と思われる機体にはそれが2台ずつ搭載してありいかにも隊長らしい。
「高エネルギー反応!?この距離で撃つのか!?」
エピオンUとMS部隊の距離はリーオーのドーパーガンの射程距離の1.5倍近くの距離があった。
5機MSのが一斉にビームを放った。
サユイラは反射でグリップの横のレバーを引いた。
5本のビームの束が一点に集まり、ぶつかり合って大爆発を起こした。
その刹那、爆風の中からとがった羽が生えたMSが突っ込んでいった。
エピオンUの戦闘形態である。エピオンUは懐からビームソードを抜き放ってブラックファングの新型に切りかかった。
「私を甘く見るな…」
1機のMSが爆発を起こした。いや、2機…3機と次々に爆発していく。
あの一瞬で5機のエネルギー供給パイプを正確に断ち切ったのだ。
「すばらしい性能だ、さすがライトニング・カウント、ゼクス・マーキスの機体の改良機だ!」
とち狂った様に叫びをあげると仮面の内の目がくすんだ、が、光っている。
「前方ォォ!!!」
どうやら幻覚を見ている様だ。サユイラはエピオンUを何も無い宇宙空間に向け、飛び立たせた。
「サユイラ!目を覚ませ!」
ミシェルの叫び声がエピオンのコックピット内に響いた。
「な、何も無い…あれは一体…」
サユイラの瞳が輝ける瞳に戻った。
「エピオンシステムに飲み込まれていたんだろう」
エピオンシステム。それはエピオンUの親機、ガンダムエピオンに搭載されていたゼロシステムとおなじようなシステムで、システムに取り込んだ外部の情報を分析して今後起こりうる全ての結果をパイロットに直接送り込むシステム。
かつてのガンダムパイロット達もそれによりかなりの精神的ダメージをうけた、大変扱いにくいものである。
「システムに…」
サユイラは淡々と、かつ悔しそうにつぶやいた。
数秒、沈黙が続き、ミシェルが深刻そうに切り出した。
「サユイラ、今地球から通信が来た…内容は」
『我々ブラックファングは地球圏統一国家を支配した、その報告と同時に火星に宣戦布告をする。以上、ヒイロ・ユイ閣下万歳!』
ミシェルの声と入れ違いに中年の男の声が聞こえてきた。惑星間通信ということもあって、時々ノイズが入るが内容はハッキリと聞き取れた。
「ヒイロ・ユイ!?どういう事だ!?」
驚くのもしかたない、そもそもヒイロ・ユイとは、AC180年生まれのガンダムパイロットで、人工冬眠カプセルでMCまで生きてはいたがその後は生死不明で、火星政府、地球政府、プリベンターetc…が全力で捜しても発見できずにいた人物だ。
「私もさすがに驚いた、あのヒイロ・ユイでない事を祈りたいね」
「あぁ…とにかく今はヒイロ・ユイの正体ではなく「戦争」と
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