第70話 =貫きたい想い=
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いのでとっさに腕を交差させるが紙と同様、一気にHPが削られその間にもジリジリと重装戦士が向かってくる。
「…くそっ……。光よ集え……ファーストエイド!」
トンキーに回復術をかけるがプレイヤーにも微量な回復量の術なので焼け石に水、その間にもトンキーの鳴き声は三面巨人に襲われていた時よりもさらに小さく弱いものになっていく。そして休む暇もなくさらに轟音とともに魔法攻撃が襲ってくる。今度はウンディーネ得意の水系統の呪文らしく水のレーザーが飛んできて俺もろとも後ろの邪神を貫こうと幾つもの方向から俺めがけて発射されてきた。
「やば…!」
「まったく……無茶するんだから」
そう言葉が聞こえ、紅い何かが俺の前に立ちふさがる。
「…サ、サウス……なんで…?」
「キミが離脱しちゃったら目的も何もなくなるでしょ?…それも、全部リクヤ君を見ていたから気付いたんだけど…たまには初心に帰って効率じゃなく、感情的にっていうのもいいかなって…」
目を瞑り語りかけてながら、彼女の伝説級武具のイージスの盾で全ての攻撃を無効化している。
いつから効率ばっかり求めちゃうような…そんなプレイングになってたんだろうね…、と彼女は盾から長刀を抜くと同時にいつもからは見ることが出来ない疲れた笑みを浮かべていた。
「そういえば…キリトとリーファは…」
「ん?…あぁ、あの子達なら向こうでメイジ隊を引き受けてもらってるよ」
サウスの剣が指す方向を見るとどうやらあの2人も特攻をしかけたらしくトンキーへと魔法を使うメイジは半分ほどに、魔法もその分威力ががた落ちで、とても助かった。
「さて……わたしたちはあの前衛を片付けてって頼まれたから……」
「もちろん、俺もやるよ」
「だよね」
と、先ほどの笑みとはまったく違う優しい微笑を顔に出して小さく息を吸い込むサウス。
「サラマンダー『紅蓮の双璧』の片璧、サウス!いざ、参ります!!!」
「えっ?…えっと……二つ名なんて特になし、リクヤ!!派手にいくよ!!」
いきなりの二つ名宣言に驚きかけたが俺も名乗りを上げて刀を抜刀する。片璧…ってことはもう片方がどこかにいるわけか…それはあとで聞けたら聞くとしてまずは目の前の軍団だ。
「…ぐ、紅蓮の双璧だと!?」
「あの『その壁は破られることはない、サラマンダー最強の盾使い』と言われているあの…か!?」
どうやら超有名人らしい、その本人は噂されてウキウキしてるのかと思えば「…破られちゃったけどね……」と俺だけにわかるように肩を落としていた。
「おい、何びびってんだ!実際に本人だとしても女だぞ!狩りがいがあるじゃないか!!」
「ヘッ…だなぁ!!」
向こうは向こうで納得しサウスめがけてグレードの高そ
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