第14話
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その日から俺とキリトはなんと無く疎遠になっていた
キリトが自分から俺とサチを避けて出来るだけ顔を合わせないようにとダンジョンに潜りっぱなしな日が続いていた。しかしサチはキリトに会いたがっていた。お礼とお詫びのために
俺は何度かキリトの潜っているダンジョンに向かいある日キリトを見つけた
「よう」
「…レイ」
俺を見るやいなやキリトの表情が曇る
曇ったキリトの顔を見て俺は無意識にため息がでた
「お前、いい加減前向けよ」
「無理だろ、俺のせいでみんなが…」
肩が震えている。ここが現実ならば拳から血が滲んでいるだろう
「俺があいつらを守れなかったんだ、いや、死なせてしまったんだ!」
「だとしても!今生きてるお前がそんなんでどうする!?」
「なんでレイは平気なんだよ!?俺の所為でお前の親友達が…!」
「ッ!分かった…。でも、俺はお前を恨まねぇぞ。俺はお前に助けられた方だからな。忘れたとは言わせねぇぞ?」
このまま話しても無意味だ。そう判断して俺は一言残して立ち去った
そのままサチが泊っている宿屋に向かい、扉をノックした
「…誰?」
「俺だ」
そーっとドアが開いた。中から顔を出したのはずいぶんとやつれた顔のサチだった
「まさか一日中部屋から出てないのか?」
「うん…特にすることもないし、キリトはダンジョンでしょ?私はモンスターの顔も見たくないから…」
「そっか。入っていいか?」
どうぞ、とか細い声で招かれ部屋に上がった。サチはクッションを抱えてベットに座り俺はソファーに座る
「なぁ、キリトにあって何を言うつもりなんだ?」
「…ありがとうって言いたい」
「その言葉をキリトが拒否しても?」
静かに頷いた
「キリトが黒猫団に入ってくれて私とっても嬉しかった。とっても強かったから毎日安心して過ごせた…もちろんレイにも感謝してるよ」
一拍開けてサチが続ける
「それに今キリト絶対落ち込んでるでしょ?だから気にしなくて良いよって言いたい。悪いのはあなたじゃない。強い人に頼って背伸びした私たちがいけなかったのって」
あまりにも真っすぐな眼差し。でも悲しみも見えるその瞳が俺の心を強く打った
「…分かった。俺がその場、用意してやる」
「えっ?」
3日後
俺は何とか回路結晶を手に入れた
これでキリトを影に覆われた暗いダンジョンから光り輝くこの街に連れ戻せる
俺はサチに街の中央にある広場で待つように伝え、キリトのいるところに向かう。ダンジョンは一本道で、敵対しなければすぐに最奥に着く。俺はキリト以外の生物には目もくれず突っ走る
しばらく走ると黒い服に身を包み淡い光のエフェクトでモンスターをひたす
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