彼のギルド生活が始まりました
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良いギルド連中はみんな聞いてくるけど、顧問の先生がパソコンなんて何にも知らなくてさ、
よく解らないなりに一生懸命勉強して、ナーヴギアもSAOも先生の分も含めて全員分集めようとしたんだよ」
「その先生もSAOを?」
「それがさ、先生があっちこっちコネを使って集めたけど一人分だけ足りなかったんだよ、
先生はSAOならパソコンが良く解らなくても顧問として、先生として役に立てる事があるかもしれないって頑張ってたんだけど、
結局俺達生徒全員が一緒にログインできるのを優先させてさ、先にSAOで待っててくれって次の発売日を待つ事にしたんだ、
それでデスゲーム化しちゃってさ、先生きっと泣いてるだろうから、俺達全員で誰一人欠ける事無く無事に帰ろうぜって、
ウチの親も先生を怒ってなきゃ良いんだけど、学校中大騒ぎかも、こっちじゃネット見れないからどうなってる事か」
「そうか、災難だったな」
「キリトだってそうだろ? リアルでは誰か待ってる人とか居るの?」
「俺は両親と妹が居るくらいで、特に友達付き合いもしてなかったからさ、待っててくれてる奴なんて居ないよ」
「…………そんな事言うなよ、きっとキリトを待ってる奴だって居るよ」
「…………そうかな」
「絶対居るって」
「リーダー、新聞読み終わったけど読む?」
ダッカーが新聞をケイタに放り投げた。
「あぁ、………………第三十三層ボス攻略かー、キリトはさ、僕たちと攻略組の違いって何だと思う?」
「…………そうだな、やっぱり情報力かな? 効率の良い狩場とかモンスターの行動パターンの把握とか、
強い装備を手に入れる方法とか、そう言う情報を独占してるからさ」
「それだとビーターみたいじゃないか」
ケイタの一言に、俺は心臓を鷲掴みされたような感覚に陥った。
「僕は意志力の強さだと思うんだよ、全プレイヤーをこのSAOから開放しようって言う意思が、
ボス攻略で勝ち続ける力になってると思うんだ、僕らだって気持ちじゃ負けてないつもりだよ。
借り物のレア装備をしっかり買い取って、ギルドホームも買って、借金がなくなる頃には、
僕たちも攻略組に追いつけると思ってるんだ」
月夜の黒猫団が攻略組に追いつく…………それよりもゲームクリアの方が先になりそうな気がするが、
攻略組が全プレイヤーを開放する為に戦っているか…………実際はそんな大層な物じゃない。
彼らは全プレイヤーの中で最強であり続けたいだけなんだ。
ケイタが言う様な信念で開放したいなんて思っているのは、数名居るかどうかだろう。
あの攻略の鬼と化したアスナでさえ、自分を解放するのが第一で、他の事なんてどう思っているか。
本当に全プレイヤーを開放する気
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