彼はこうして出会いました
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略組から前線で使えなくなった装備を譲って貰い、その代金を払う為に狩をしていたそうだ。
最初は適正の狩場で稼いでいたのだが、装備に頼って多少無理をしてみようと判断した結果、
少し上の階層で狩り始めたが、麻痺に耐性を持った敵が増えはじめ、
強い敵に当たっては逃げるを繰り返してきたそうだ。
…………なんと言うか、計画性の欠片も無いな。
彼等の装備は確かに最前線では多少劣るかもしれないが、強化を重ねればまだ充分使える筈だ。
だがそれにはレアドロップを複数集める必要があるし、思い切って譲ったのも選択肢の一つなのか?
「とりあえず、モンスターのリポップが掛かる前にこのエリアから離れよう。街まで送るよ」
「それはもう是非、ありがとうございます!」
「ちょっと、ケイタ。流石にそこまでお世話になるのは不味いよ」
「けど、もうポーションも残り少ないんだ、帰り道は一人でも多い方が良いだろ?」
「でも…………この人…………凄く強…………………………迷惑だよ」
「ん? 何か言ったかサチ? 聞こえなかった」
「…………なんでもない」
やっぱり、さっきの戦闘でこの女の子には俺の本来のレベルがある程度バレている様だ。
此処で俺がビーターだと知られたら、きっと彼等は俺の同行を拒否して危険な帰り道を選ぶだろう。
「大丈夫、迷惑なんかじゃないよ。ちゃんと街まで送っていくからさ」
「…………ありがとうございます。私達の為に迷惑を、あの、よろしくお願いします」
「別に敬語じゃなくても良いよ、俺もそんなにレベル変わらないからさ」
「…………うん、ありがとう。キリト――――あ、私の名前はサチだよ。よろしく」
「それじゃあ改めて、キリトだ、よろしくな」
女の子――――サチと握手を交わす。
「俺達も自己紹介させてくれ、右から槍使いのササマル、メイス使いのテツオ。
そして俺がシーフの短剣使いダッカーだ、短い間だけどヨロシクな!」
それから街までの帰り道、何度もモンスターに襲われた。
俺が指示を出してモンスターを倒し、気付けば彼ら放って置けなくなり。
俺はギルド月夜の黒猫団の一員になっていた。
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