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なりたくないけどチートな勇者
17*石川ではない
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ーが叫びはじめた。

どうにかしろって……もうあんたの味方はいないよ?
んなこともわからないの?

と、今度は嘲笑の眼差しをヒューにプレゼントした。
それはもう余裕しゃくしゃくで。

でもこれがいけなかった。

ドゴォッ!!

轟音と共に爆風が吹き、自分が影真似をかけていた人形が吹っ飛んだ。
自分達はつけっぱのまま忘れてたネー○の愛のおかげで無傷だが、床はえぐれて人形達は皆たたき付けられて動かなくなっている。
そして、爆風の来た方向を恐る恐る見てみると、そこには

窓の前にて無表情で木の杖を構える白い鎧姿の幼女が一人。

……窓と扉を見張ってた人形の存在、忘れてたようです。

「影真似の術!!」

とりあえず皆確保、が

「王風神『ヴァンフ』。」

ブンッ

彼女の言葉と共に彼女が持ってた杖が、なんかすっごい変化した。
杖の先には緑の30センチ大の宝石がはめ込まれ、無骨な木で出来た杖の本体は真っ白い、なんかミスリル的な素材でできた高級そうな杖に変化したのだ。

そして、

「ナクシム。」

呪文と共にさっきよりも強烈な風が自分に向かって襲い掛かってきた。
風が龍(東洋タイプ)に見えたのは幻覚では無いだろう。

しかも直撃した衝撃でかはしらんが、自分を守ってたネー○の愛がなんかいきなりなくなった。
ついでに驚いた拍子に影真似も解いてしまった。

マヂデ?

「…ふ、フハハハハ!!形勢逆転だな!流石に魔法大臣の膨大な魔力の前には貴様も太刀打ち出来なかったか!!」

魔力…?
あ、これってもしや緑のメーター無くなったからとけちゃったの!?
なんて無駄なとこだけ忠実なんだよ。

バリアが解けた原因を理解して落胆する自分を見て、多分あの幼女の強さに対して落胆していると勘違いしたヒューは満足げに言葉を続けた。

「しかしよくここまで粘ったな、まさかこれほどやるとは思わなかったぞ。…よし、褒美として魔法大臣を最強の武装でお前と闘わせてやろう。」

は?何言ってんのこいつ。

自分が頭にハテナを十個くらい浮かべてると、件の魔法大臣(幼女)はよくわからない呪文をつらつら唱えると、彼女の身体から光が出て、全身をつつんでいった。
そして…

「あ、あれは」

後ろでズールが目を真ん丸くして驚いている。
確かにその気持ちはわかる、おおいにわかる。

彼女は今、全身は黄金の鎧に包まれて、左手には巨大な白銀の盾。
右手に持ってた杖も先にはめ込まれた宝石を中心に槍のように変化している。
両肩には楕円を半分に切ったような巨大な黄金の装飾に、身体の所々には小さな翼のような飾りが幾つも付いていて、それに意思があるように微かに動いている。

ぶっちゃけこれは後
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