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有栖キャロの小学校物語
第20話 魔導師がやって来ました………(後編)
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目を向けるフェンリル。

『マスター、来ます』
「スカイシャイン!!時間を稼ぐよ!!エローシュ君が今頑張ってる、エローシュ君ならやってくれる!!」
『イエスマスター』

そう返事をしたスカイシャインはさっきと同じチェーンリングバインドを展開し、フェンリルを縛る。

「そんなもので止まると思ってんのか!!」
「そんな事ない!!」

いつもの真白とは違い、力強く言い返す。

「スカイシャイン、お願い!!」
『マスター発射OKです!!」
「うんサンライトバスター!!」

杖先から直射砲を発射する真白。

「どんどん行くよ!!」

攻撃を止めず、連続で放つ真白。

「エローシュ君、お願い………」

祈るように呟きながら真白は連続で撃ち続ける………









「真白ありがとう。………接続回路再形成………エクスは同じ箇所からアクセスし続けるから駄目なんだ。押して駄目なら引いてみる。発想の転換が必要なんだよ」
『お前………』
「俺ってもしかしたら凄いのかもな。いつも以上に頭がスッキリしてる。まるで聖徳太子の気分だ」
『マルチタスク………だがいきなり普通に扱えるとは………』
「マルチタスクね。これは本当に凄えや………」
『化け物が………だがそれでこそ俺にふさわしい………』
「よし、後は………この契約内容を改ざんすれば………エクス、どうすればいい!!」
『先ずは契約期間を変えろ!!召喚獣を使役するには契約を結ぶのだが、無理やり使役する場合はあらかた期間で縛っている場合が多い。それを直ぐに切れる様に変えれば自然に契約が切れる』
「そうか、なら………」

エローシュは再びキーボードを操作し始める。
その動きはエクスに負けない程である。

『なるほど言うだけあってキーを使うのに慣れているな』
「俺はネトゲーじゃ神と呼ばれていた事もあるからな。これくらいの操作はお手の物さ。よし、完了!!接続回路遮断!!真白、下がれ!!」
「うん!!」

展開した糸を解き、下がるエローシュ。

「フェンリル今だ!!奴らにアブソリュートブラストを!!」

ジランドが叫ぶがフェンリルは動かない。

「どうしたフェンリル!?」
『………もはや貴様の言うことを聞く理由は無い』

そう言ってジランドの方へ向き直るフェンリル。

「おい、何故こっちに向かって口を開ける………?」
『昔のお前はもっとマシな奴だった………無理やりな契約だったが、少しは見込みがあると思っていた。だからこそ残念だった………』
「何を言っている………?」
『気にしなくて良い。もはや過ぎた話だ………』
「お前………!!』
『さらばだ』

そう言ってフェンリルは溜めた冷気を放出した………



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