第20話 魔導師がやって来ました………(後編)
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」
咄嗟に腕でガードした夏穂だが、大人の蹴りに耐え切れず後ろに下がった。
「夏穂!」
近くにいた佐助が真白を支えた。
「このクソガキが!!!」
ぷらぷらと左腕を揺らしながら近くに落ちていた自分のデバイスを拾い、クナイが刺さり地が流れる足を気にせず、剣から刃の魔力弾を2人に向かって飛ばした。
「きゃあああ!!」
「ぐうううう!!」
魔法を使えない2人にとって守り様の無い攻撃。避けきる事も出来ずまともに喰らってしまった。
「くそ………もう好きにさせるか………フェンリル!!」
『くっ………!!そこの小僧、早く我に攻撃を………!!』
「間に合わなかったか………真白!!」
「はい!!お願いねスカイシャイン!!」
杖先が翼の様に広がる。
それと同時に夏穂自身にも光の翼が現れた。
『発射OKですマスター』
「うん!!行くよ、サンシャイン………ブレイカー!!」
集束された魔力はフェンリルよりも巨大な砲撃魔法となり、フェンリルを飲み込む。
『凄い………』
「集束技術も申し分無い、彼女は良い魔導師になるな………」
そう呟きつつ、手を動かし続けるエクス。
「くそっ、こっちを同時に………じゃない………何て複雑な………!!」
しかし直ぐに焦りからかどんどん声に余裕は無くなり、声も荒らげ始めた。
『エクス』
「何だ、今話しかけるなと言ったろ!!」
『俺と変われ』
「何………だと?」
『俺に変われと言ったんだ』
そんなエローシュの言葉を聞いたエクスは思わず動かしていた手を止めてしまった。
「お前は魔法を何も知らないのだぞ!?そんなお前に何が出来る!!」
『エクスと繋がっていた影響でお前がどういう風にしたいのかは分かった。エクスにはこの量は無理だ!!』
「何を言って………」
『俺は天才だぜ?マスターの力量もみたいだろ?』
そんな自信満々なエローシュの言葉に返す言葉を失うエクス。
(どっちにしても俺では間に合わない………真白の集束魔法がどれくらいダメージを与えているか分からないが、倒すのは無理だろう。今の真白にフェンリル相手に長い間戦うのも無理だ………これは賭けだな………)
そう考えたエクスだったが、時間が無い。
「分かった………文字はこの星の国に設定する。見せてもらうぞマスター」
「ああ、任せろ。俺は頭以外にもタイピングの早さも自信があるんだよ」
変わったエローシュが自信に満ちた目でそう返事をした………
『くぅ………末恐ろしいな。その年でこれほどの魔法を放つとは………だが、我を倒すにはまだ威力が足りん』
「余計な事を話すな!!殺せフェンリル!!!」
命令により、真白に
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