第20話 魔導師がやって来ました………(後編)
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』
「ええっ!?そんなの困るよ!!」
聞こえてきた声に不満を叫ぶ真白。
「真白………何一人で叫んでるの?」
「2人共、取り敢えずここを移動しよ。ここにいたら真白ちゃんの邪魔になるよ」
「そうね………エリオ動ける?」
「うん、何とか………キャロの回復のおかげでね」
そう話しながらルーテシアとキャロがエリオに肩を貸し、3人並んで移動する。
「フェンリル、ガキ達が逃げる!!さっさとそいつをどうにかしろ!!」
『………うるさい奴だ』
そう呟いて、エリオ達の方へ向かおうと体勢を低くする。
「!?させない!!えっと………スカイシャイン、何か動きを止める魔法を!!」
『イエスマスター』
そう言うと白い輪っかがフェンリルの足に巻き付き、その輪っかからチェーンが伸び、地面に突き刺さった。
『これはバインドか………』
『チェーンリングバインド、チェーンバインドとリングバインドの複合魔法です』
「凄い………」
本人の魔力で使った技なのだが、身動きが取れなくなるフェンリルを見て、思わず呟く真白。
「あんなでかい召喚獣をよくバインド出来たもんだ………だけど長くは続かないから次の攻撃の準備をしておけ」
「えっ!?」
いきなり近くで声を掛けられ振り向くとそこには紺色のスーツ姿のエローシュがいた。
「信也君………?何か雰囲気が違うし、何でスーツなんて来てるの?あんまり似合ってない………」
「悪いな、それはコイツがちんちくりんなのが原因だ」
『俺は悪くねえ!!』
そんなエローシュの叫びは真白には届かず、真白は不審そうにエローシュを見ている。
『マスター、この人が先ほど指示をした人物です』
「えっ!?信也君が!?でも何で、魔法の事知らないって………」
「まあ俺であって俺じゃ無いけどな」
「えっ、それってどういう………」
『があああああ!!』
「さて、ゆっくり話している余裕はないようだ」
フェンリルの叫び声が聞こえ、身構える。
「真白、お前は今から集束魔法の準備を。それまでは俺が時間を稼ぐ」
「え、エローシュ君!?」
「スカイシャイン、あんまり長い間は無理だから早めに頼むな!!」
そう言ってエクスは一人フェンリルの前に立つ。
「雪原の獣王か………さて、どこまでやれるか………」
そう言って先ほどと同じくキーボードを展開するエクス。
『おいエクス、お前大丈夫なのかよ………?』
「無理だな。俺は補助や防御を目的としたデバイスでな。攻撃魔法も無いことは無いがとても倒せる様な物じゃない。何より俺だけの魔力じゃたかがしれてる」
『………俺ってそんなに無能』
「クズだな。Dランク以下の魔力って逆に中々居ないぞ」
『ハッキリ言われた!?』
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