閑話その二「今日のレイくん!」
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五指に入る最上級の最上級の剣だ。分厚い黒い刀身は僕の背丈を優に超え、刀身の周りを漆黒の炎が取り巻いている。
「レ、レイくん? それは一体……」
引き攣った笑顔を浮かべる木場くんに、へにゃっと笑みを見せる。
「魔剣のレーヴァテインだよ。この炎はなーんでも焼いちゃうから気を付けてね。ああ、別に死んじゃっても大丈夫だよ。生き返らせるから」
冷や汗をだらだらと流す木場くんにとっては死刑宣告にも似た言葉を告げる。
「じゃあ、どっかの誰かさんと同じように、三十本組手をしようか」
この日、木場くんの悲鳴が途切れることはなかったとさ。
† † †
「あや? 小猫ちゃん、どったの?」
ブラブラその辺を意味も無く散策していると、家の前に小猫ちゃんが立っていた。彼女は無言で僕の家を見上げている。
「先輩……。いえ、たまたま先輩の家の前を通ったので……」
「あー、それで見ていたと?」
コクンと頷く小猫ちゃん。そっかー、……どうせなら招待しちゃおっか。
ちなみに今、朱乃お姉ちゃんとリアスちゃんは仲良くお買い物とのことで不在です。
「なんなら寄って行く?」
「……いいんですか?」
「うん、いいよいいよー」
「……ではお邪魔します」
「あいあい。一名様ごあんなーい」
門を押し開け中に入る。僕のお家は一見どこにでもありそうな二階建ての一軒家だ。けれど、内装に関してはその限りではない。
「――え?」
鍵を開けて扉を開ける。小猫ちゃんを通すと、彼女の口からそんな言葉が漏れた。
まあ、その反応も至極当然だと思う。なにせ扉を潜ったら、どこの豪邸だと思うような広いエントランスに出たらね。
五十メートル程の高さの天井には煌びやかなシャンデリアが吊り下げられ、床一面は大理石で出来ている。
エントランスを抜けるとホールになっており、正面には二階に続く階段がある。僕の私室はそっちだ。右側の手前と奥の部屋は客室、左側の手前は食堂、奥の部屋が厨房になっている。
「お、大きいですね……」
「うん、調子に乗って作ってたらこうなっちゃった」
きょろきょろと世話しなく視線を動かす小猫ちゃん。
「……先輩が作ったんですか?」
「そだよ。外と中の空間を捻じ曲げた上で、内部の空間を拡張したりしてね」
「……先輩はいつもここに一人で?」
「んー、前まではそうだったんだけど。今は朱乃お姉ちゃん
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