犯罪と違法な魔導師
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後ろから肩を叩いてきた。
「よ、昼の話からすると買い物か?」
「そういうお前は部活か?」
「まあな。」
サッカー用のスパイクを見せて肯定を示す有馬に頑張れよと一言告げる。有馬も、片手を上げて笑って返した。
グラウンドに向かう有馬を見送り、行き付けのスーパーへの道を歩く。
商店街近くまで辿り着くと、一人の少女と男が路地裏に入って行くのが見えた。どうも様子がおかしいと思っていたが、その予感は的中する。
「結界!アイツ魔導師か!」
[マスター!嫌な予感がビンビンします!]
[それくらい、言われなくてもわかってる!結界内転移!いくぞ!]
[合点!]
緊張感の無い返事とともに俺達は結界内への転移をした。
「いや!いやぁ!来ないでぇ!」
「おやおや…知らない人に着いてきた子の言うことじゃありませんね…。これからあなたは私愉悦の為に辱しめられ、痛ぶられ、そして殺されるのです。」
「……ビンゴだな。」
離れた建物の屋上で様子を見る。男は逃げ惑う少女の足元を狙い、時に掠らせ、時に当て、徐々に追い詰めていく。少女は何が起きているかわからないのかパニックを起こして泣き叫ぶ。
「…先生が言ってた奴か?」
『多分そうでしょう。』
「…セットアップ。あんなのが居たらディアーチェ達が安心して過ごせねぇ。」
『もう、素直じゃないんですから。』
バルディオンの戯れ言を無視してバリアジャケットを装着する。正義の味方は柄じゃねぇんだ。
俺は槍になったバルディオンを手に持ち、少女を庇うため空を駆ける。
すると、男が魔力弾を放つのを止める。どうやら此方に気付いたようだ。
「おや…どうやら魔導師が紛れ込んだようですね。」
「ちっ…不意打ちで決めようと思ってたのによ。」
少女から俺に視線を向けた男に対して毒づくと、俺は地面に降り立ちか槍を構え、警戒したまま男を睨む。
男は溜め息を吐きながら自嘲気味に笑っていた。
「私としたことが…詰めを誤りましたね…。管理局に見付かるとは…」
「アンタにとっちゃ嬉しい情報教えてやるよ。俺は局員でも嘱託でもない。」
「それでもですよ…誰にも見付からないように凌辱するのが私のポリシーなんですよ。」
「知るか。」
相手の言葉を切り捨て魔力弾を放つ。それを難なく防御すると、深々とお辞儀をしてきた。
「私はアレッサ、あなた方の見る最後の人間でございます。」
「随分余裕なんだな。」
「ええ、だって貴方に私は倒せない。私の魔力ランクはSS-なのですから…」
男…アレッサが顔を上げるといきなり数十の魔力弾を放つ。パイロシューターのような誘導性は無いし、電刃衝のような速さもない。俺は魔力を槍に纏
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