第10話〜紅の殺戮者〜
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このSAO(世界)で始めて行われているイベント。
その名も“勇敢な戦士の宴”。
このイベントが始まって1ヶ月と10日が経った頃・・・・。
新ルールが追加された。
そのルールは・・・・・プレイヤーを殺すこと。
このイベントの間は圏内でもPKが可能であり、殺したプレイヤーは殺されたプレイヤーの持っていた
ポイントを獲得することができる。
そんな理不尽なルールの裏にあるのが・・・・・この特別ルールの場合の優勝賞品である
“世界の理を覆すアイテム”だ。
このアイテムに少しだけの希望を持ち・・・・俺はこの手を、剣を、俺自身を・・・・・
真っ赤な紅に染めていく。
たくさんの人を犠牲にして・・・・・・。
48層ナサトデス
「う、うあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
フィールドに男性プレイヤーと思われる悲鳴が響く。
「おいおい、うるせぇよ。いちいち叫ばないでくれるか?目障りなんだよね〜」
そいつは地面を這いずりまわり、俺から逃げるように手だけで動く。
「おっ、まだ動くのか〜。感心感心」
そいつは・・・・・・・腰から下がなかった。その断面から、赤いライトエフェクトをこぼしながら
さらに這うように動く。
「さて、どれを所望する?一、一発で死ぬ。ニ、もう少しいたぶる。三、一回完全に回復させてから
もう一度。さて、どれ?制限時間は10秒ね」
男は恐怖で歪んだ顔をさらに歪ませる。
「はい、時間切れ〜。じゃあ・・・・・・死ね」
俺はそう言って男の首を切り落とす。男はぽりごん片となり・・・・・この世界と現実からログアウト
した。
「・・・・すまない。こうするしか・・・・なかったんだ」
俺はこれまで犠牲にしてきた・・・・・殺してきたプレイヤーに向かって謝る。
「あいつを・・・・・アンズを救うためには」
そう言って俺はこのフィールドをあとにした。
俺はこの一週間で実に100人近くのプレイヤーを殺してきた。
その種類はいろいろである。攻略組のメンバーから未だ第1層にこもっているプレイヤー。
レッドプレイヤーやオレンジプレイヤー。ありとあらゆるプレイヤーを殺してきた。
その行動に移す原動力はただ一つ。
大切な人・・・・・この世界でたった一人の友達であるアンズを助けるため。
そのためだったらなんでもしてやる。例えこの手を赤く染めようとも。
例え周りからどんな目で見られようとも・・・・・・。
どんなことをしてでも俺はあいつを助けてみせる。
大事なのは今だから・・・・・・。
そんなことを考えて、周りを見回すともうすっかり日が暮れていた。
「もう・・・
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