第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第40話 マイホーム1
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「シリカ、やっぱり俺たちにはまだ……」
「な、何言ってるんですか……あ、あたしはもう服を脱いでるんですよ。は、はやくしてください……」
シリカの顔はこれでもかというほど赤く、俺に言ってきた声も消えそうなほど小さい。
「あ、あんまり見ないでください……恥ずかしいです……」
「ご、ごめん」
恥ずかしそうに自分の身体を腕で隠しながら、シリカが言ってくる。俺もその言葉を聞き目を離そうとするのが、シリカの控えめな身体から目が離せないでいた。
なので、誤魔化すように聞いてみた。
「……後悔しないんだな」
「はい。シュウさんとなら……いいです」
「…………分かった。俺も男だ。ここまでシリカに言われて引くわけにはいかないよな」
「シュウさん……」
「なら、シリカは先に……」
「……逃げないで下さいよ」
そう言いながらも、シリカは俺に背を向けて歩き出す。
俺はそんなシリカを見ながらウィンドウを出し服を脱ぎ、準備をしてからシリカの後を追う。
するとシリカはすでに座りながら、
「……やっぱり緊張します……」
と、言ってきた。
本当に緊張しているんだろう。声が少し震えて、身体に見るからに力が入っている。
……俺が頑張るしかないか。
「……そんなに緊張するなよ。身体の力抜いてろ」
「シュウさん……ありがとうございます。シュウさんも緊張してるのに」
「べ、別に俺の事はいいんだよ……そ、それよりちゃんとイヤだったら言ってくれよ?」
「はい」
シリカが頷くのを見てから、俺は指を慎重に動かしていく――すると、
「あっ……ん」
シリカが少し苦しそうな声を出した。
「や、やっぱりダメか」
「い、いえ、いきなりで驚いただけで……大丈夫です。気持ちいいですよ、けどもう少し……」
「わ、分かった」
その言葉を聞き、さっきよりも慎重に俺は指を動かす。
「あ、今の所はいいです……」
「そうか……ならここだな」
「ええ。…………そろそろ、いいんじゃないですか?」
暫くの間、悪戦苦闘をしていた俺に、シリカが気持ちよさそうな顔で言ってきた。……緊張もほぐれたみたいだな。
「それじゃ、よろしくお願いします」
「今更何言ってるんですか。シュウさんもきっと気持ちいいですよ……いえ、ダメでもあたしが気持ちよくさせます」
「……まあ、とりあえず――行くぞ!」
「あっ!」
俺のいきなりの行動にシリカが驚いたような声を出したが、気にせず俺は――
『ザッブーン』
――温泉へ飛び込んだ。
湯船は前に女湯に落ちた時のように音をたて、前のようにシリカも腕で顔を守る。
「もう! なんで飛び込んでくるんですか!? 前
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