第二十五話『静かなる怒り』
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と思われたが異なる銃声が一発ずつ鳴り、双天牙月の軌道を変え一夏への直撃を避けた。
一夏や鈴音はもちろん、その場にいたほぼ全員が唖然としている。射撃を行ったのは二名で、その一人が真那だった。何時もの穏やかな表情と打って変わり、何時もの雰囲気とはまるで違う。
そしてもう一人はノワールを展開したスウェンだ。両手に持たれたM8F-SB1“ビームライフルショーティー”による射撃と真那の射撃により双天牙月の軌道を変えたようだ。
「山田先生はああ見えて元代表候補生だからな。今くらいの射撃など造作もない」
「む、昔のことですよ。それに結局は代表候補生止まりでしたし」
雰囲気がいつもの真那に戻る。眼鏡を両手で戻すしぐさや少し照れくさそうにしている表情は生徒達の知る真那であった。千冬はスウェンの方を向き
「瞬時に展開して精密に射撃をするとは。大したものだ」
「いえ、先に射撃姿勢に入り銃弾を当てたのは教師山田でした。俺はまだまだです」
「フフッ、そうか……さて小娘共、いつまで惚けている。さっさと始めるぞ」
「え? あ、あの二対一で?」
「いや、さすがにそれは……」
「ふむ、それなら……カルバヤン、せっかくISを展開したんだ。ISチェックも兼ねて山田先生とタッグを組め」
「了解」
スウェンは真那の隣に移動する。
「では、はじめ!」
号令と同時にセシリアと鈴音が空へと昇る。その後にスウェン、山田も飛翔する。
「スウェンさんのIS随分と様変わりしましたわね」
「なんか黒くなってワルっぽい見た目ねー。まあ見掛け倒しじゃないといいんだけど!」
「期待に応えれるようにしよう。教師山田、よろしくお願いします」
「こ、こちらこそよろしくお願いします!」
少しどもってはいるが真那の表情は冷静。スウェンはショーティーのトリガーに指を掛け何度も回転させ、右腕は首下に、左腕は下方に向け独特な構えをとる。
「行きますわ!」
セシリアのその声と共にビットが射出され、それと同時に真那とスウェンは回避行動に移る。セシリアの標的は真那ではなくスウェン。ビットで執拗に攻撃をし
「いただき!」
鈴音も龍砲をスウェンに放つ。
「スウェン君!」
龍砲の射線上に真那が移動し、シールドを用いて龍砲の砲弾からスウェンを守る。
「大丈夫ですか?」
「はい、感謝します」
その時、スウェンはノワールストライカーに搭載されている“アンカーランチャー”を射出し、背後に位置していたビットに懸架。身体をそちらに引き寄せることによって上空からのセシリアの狙撃を回避した。
「わたくしのブルーティアーズ
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