第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第28話:居なくなって初めて解る身内の大切さ…
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言うよりか、別空間に閉じこめた的な…」
「じゃぁ…この原因を作った犯人を捜せば、お父様達を助け出す事が出来るのね!?」
「う〜ん…断言は出来ないが、多分助けられると思うよ」
凄いよリュカ…ちょっとの情報で色んな事を考えつくんだね!
何だかリュカが一緒にいれば、どんな事が起きても大丈夫な気がしてくるよ。
「アリーナ様、落ち込んでいても始まりません! リュカさんが仰る通りなら、一刻も早く陛下達をお助けせねば…」
「うん、そうだねクリフト。泣いてたって誰も助けられないもんね」
「では城下サランに行き、城内での事について情報を集めるとしましょう。無人の城にいても埒が明きませんからな!」
私の体に活力が戻ってきた。
クリフトと見合わせて、ブライの提案に頷く。
「でもその前に、事件の最中にこの城に居た子に話を聞いてみようよ」
「何を言っておるリュカ? 事件が起きている時に居った者は、皆異空間に飛ばされてしまったんじゃろうに…残っている目撃者など居らんぞ!」
「きっと魔族の目的は人間だけだったんだと思うよ…ほら、感じるだろ? 事件を目撃した子の気配を!」
私にはリュカが何を言っているのか解らない…
気配を感じろと言われても、何も感じないから理解する事が出来ない。
私達は三人して困惑していた。
するとリュカは、私達を導く様に歩き出す。
リュカにだけは何かが見えている様に…
国王の間を抜け階段を上がり、お父様の部屋の前を通り過ぎ、ぶ厚い扉の私の部屋へと入って行くリュカ。
「何だこの部屋? 窓もなければ扉は頑丈…でも中は綺麗に装飾されている。矛盾しねーか? 広い独房の様な王家の部屋…しかも壁には大穴が開いてるし」
私の部屋に驚くリュカ…
は、恥ずかしいよぉ〜…
今までは誰に見られても恥ずかしくなかったのに…
「そんな事はいいから、お前の言う目撃者に早よう会わせんかい!」
ブライのお陰でリュカの気も他に移り、何となく恥ずかしさから解放された。
う〜ん…全てが解決出来たら、私も女の子らしさを磨いた方が良いのかもね。
「こっちだ…この大穴の外から、その子の気配がする」
私が未来に思いを馳せていると、導き手のリュカが大穴から城2階の屋根に飛び降り、隈無く誰かを捜し続ける。
人が居るとは思えないけど、リュカが居ると言っているのだから誰か居るのだろう。
私達も屋根へと下り、周囲を探し出した。
そして、その子は突如姿を現した!
「みゃー!」
「ミーちゃん!?」
お城のメイド達が可愛がっている猫のミーちゃんだ。
「え? この子が残った目撃者!?」
「そうだよ。きっと一部始終を見てたと思う…ねぇ、ミーちゃん?」
そう言うとミーちゃんを抱き上げ話しかけるリュ
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