悪魔と友人とリハビリと
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を隠せない高町に労いの言葉をかけながら時計を見る。時刻は六時を指していた。
「今日は終わりだな。後は飛行系を…」
「あ、飛行系なら大丈夫だよ!もう前みたいに飛べるから!…あ…」
高町がしまったという顔をする。俺は頬を摘まむと、思い切り伸ばした。
「お前勝手にリハビリしたな?」
「ひ、ひてにゃいにょ…」
「ほほう…なら何であんな顔をしたんだ?」
「ひょひぇひゃ…ひたひひたひ!」
むにむにと引っ張り、離す。リハビリをするのは良いが、度を越すのだ。こいつはほっといたら無茶するばっかりだ。対策を考えないとな…。
思案をしながら道場の掃除をする。使った後は綺麗にするのは当然の事だ。
全員で掃除を済ませると、道場に鍵をかける。月村とバニングスには、迎えの車が来ていたので先に帰らせた。一応お嬢だしな。遅れたら親御さんが心配するだろうと思ったからだ。
「後は自主リハビリでも十分回復するけど、無理はするなよ?」
「うん、わかったの。」
「それではまた…」
「うん、また明日、シュテルちゃん、暁くん。」
俺は挨拶代わりに片手を上げて軽く振り、シュテルは軽く会釈して高町に別れを告げた。
やれやれ、色々疲れる一日だったな。
帰り道をシュテルと二人で帰る。そう言えば、二人で歩くのは久し振りのような気がする。
「アキラは…私達と居て楽しいですか?」
「ん?何だいきなり?」
「いえ…ナノハのリハビリがとても楽しそうに見えたので…」
「…お前らと居たら退屈しないから好きだぞ?」
「…ありがとうございます。」
不安げな表情を浮かべるシュテルの手を握り、心から思った事を話す。
シュテルは不安げな表情を解き、今日一番の笑顔を浮かべながら手を握り返してきた。
俺達はお互いの手の温もりを感じながら二人、自宅を目指して歩いていった。
おまけ
「ヴィータ、何を食べているのだ?」
「ん…暁が作ったシュークリーム。これがギガうまなんだ!」
「では私も一つ頂こう。」
「……え?シグナムって洋菓子食べたのか?てっきり縁側でお茶飲みながら和菓子食ってるような印象が…」
「ヴィータ、お前が私に対してどう思っているかわかった。そこに直れ!叩き伏せる!」
「ちょっ!?シグナム落ち着けって!」
「私が老けていると、親父臭いと言いたいのか!?」
「ちょ、ま…落ち着けぇぇぇぇ!」
数時間後、八神家のリビングに大きなたんこぶを作ったシグナムが沈んでいた。
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