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終幕
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いきなり頭を下げる。

「私が来た理由は、お兄ちゃんにお礼が言いたかっただけだよ。ここにマスターを根付かせてくれたお礼。ありがとね、お兄ちゃん」

 そう言って顔を上げてからにこりとした。ゲツガはとりあえずどういたしましてと言うが剣を落とすのをやめない。しかし、それを見たレストアは危なっかしいなといって剣に向けて手を伸ばす。

「そんなものいつまで持ってるの?さすがに危ないから私が戻すね」

 そう言って何の前触れもなく武器が消えていった。

「……ッ!何をした!?」

「武器を戻しただけだよ。元は私の力で出したんだから、消す事だって簡単にできるよ」

 ゲツガはこいつらの力を使っていた時は思わなかったが凄まじい力を自分は使っていたと改めて思う。

「じゃあ、私は帰るから、また会おうね、お兄ちゃん。今度は皆で会おうか、別の世界で」

 そう言ってレストアはノイズを出してその中に消えていった。自分の中からあいつらが出たのはいいが色々な謎を残していったウィルスたちをただ何もしないで見送った。ゲツガはようやく頭を動かし始める。

「あいつらは、まだ何かする気なのか……」

と、その時、後ろから先ほどと同じ声が聞こえる。

「お兄ちゃん!!」

 後ろを振り返ると、ユイが飛び込んでくる。レストアではないことはノイズが発生しなかったことでわかった。

「ユイ!キリトの方は無事助けることはできたのか!?」

「はい!ママを助けることはできました!お兄ちゃんはどうでしたか?」

「ああ、見ての通り助けたぞ」

 ゲツガはユイに微笑んで言った。その言葉を聞いたユイは涙を流し始める。そして、離れてゲツガを見上げて言った。

「ようやく……ようやく終わりましたね……」

「ああ、戦いは終わったんだ。でも、ユイ、俺らはこれから始まるんだろ?」

「……はい、お兄ちゃんもお姉ちゃんを迎えに行ってあげてください。お姉ちゃんもそれを望んでいるはずです」

 ユイは少し悲しそうな顔をするが頭を優しく撫でて言った。

「そう悲しそうな顔すんな。また、会いに来てやるからさ。ユイのデータはこの世界じゃなくて別のところにあるんだろ?」

「はい、パパのナーヴギアのデータの中にあります」

「じゃあ、また会えるな。それじゃ、俺は会いに行って来るからそれまでお別れだ」

「わかりました、お兄ちゃん。また」

 ゲツガは微笑んでからウィンドウを出すとログアウトボタンを押した。ゲツガはユイに手を振る。ユイも笑顔で振ってくれた。しかし、ユイにはあのことを言うべきかは迷ったが今は言うべきではないと判断した。今はそんなに心配をかけたくなかったからである。ユイの見送りを笑顔で受けたゲツガの視界はブラックアウト
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