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偽りの神と反逆者
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その瞬間、頭に能力の内容がものすごい勢いで入ってきた。復元、複製、操作、変換、接続、削除、最適化の仕方を。そしてゲツガは唱える。

「レストア……」

 すると、ゲツガの腕と脚にノイズがかかる。ノイズがどんどん手の先のほうに向かっていくごとに腕と脚はどんどん戻っていく。ゲツガは立ち上がり感覚を試す。感覚は戻ってきており、腕や脚の動作がむしろ楽になっているほどだ。

「フォーマット」

 次にゲツガはそう唱えた。すると体全体がノイズに包まれる。一秒もしないうちにノイズが消えるが姿は先ほどとまったく異なっていた。先ほどまでのケットシーの姿ではなくSAO時代のゲツガになっていた。こっちの体より、あちらの体のほうが最適と判断されたのだろう。確かに、ゲツガにとってはこちらの姿のほうが好都合だ。

「さてと、体も戻ったことだし、ユキを救いに行くか」

 そう言って再び唱える。

「パス」

 すると自分の前から大きなノイズが現れる。そのノイズからは慌てている玖珂の姿が見えた。ゲツガは拳を握って玖珂に向けて拳を放つ。拳は玖珂の顔面を捉えて吹き飛ばした。そしてゲツガはそのままノイズの端の部分を掴む。そしてもう片方の腕から体を出す。ユキは何も無く無事だったことを安堵して、ゲツガは玖珂のほうを向いて言った。

「よう、玖珂……あの世から追い出されちまったから戻ってきたぜ」

 しかし、玖珂はゲツガの言葉を聞くと先ほどの焦りよりも怒りの表情を浮かべて睨んでくる。

「何でお前がここにいるんだよ……死んだんだろ……なんで生きてるんだよ……」

「何で生きてるって?だから言ったじゃねえか。あの世から追い出されたから戻ってきたって」

「ふざけるな!!そんなことありえるか!!人間は死ぬと生き返ることはできない!それがこの世の理だろ!!」

「この世の理以前に実際俺が死んだのを確認したのか?俺が消えただけで死んだと思ってんじゃねえぞ」

 そう叫ぶ玖珂に話しながらユキの方に歩いていく。

「ユキ、ゴメンな。また一人で悲しい目にあわせちまって。だけど大丈夫だ。これからはもうそんなことはさせない」

「……本当にゲツガ君なの?……さっき、消えていったはずじゃ……それにその格好……」

 ゲツガは苦笑してユキに説明する。

「ウィルスに助けてもらった。はらただしいことだったけど、お前を救うためにな……安心しろ対価は俺に対してのことじゃないから。俺にデメリットはない」

「訳分からないこと言ってんじゃねぇ!クソガキィ!!」

 そう言って槍とギロチンの刃を出現させて、放ってくる。

「ゲツガ君!!避けて!!」

 ユキはゲツガに言うが、ゲツガは腕をその方向に向けるだけで移動しようとしない。そして飛んでくる
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