第2話
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いるであろう人物からの言葉が飛び出した。
「キャハ☆ 皆さんこんにちは♪ 私は世界的テロリスト集団【破滅の音、新時代の風】の総督でっす☆ お集まりの皆さん、この放送は世界中の国々に放送されています♪ 今自宅でテレビを見ようとしているそこの君!! どこのチャンネルを回しても私が映るのでチャンネルはそのままで!!!」
その物々しい雰囲気とは違い、可愛らしい少女の声が聞こえた。 多分ボイスチェンジャーで声を変えているのであろうその半端に機械的な音声が若干我々を苛立たせる。
「何者だ! 貴様!!!」
気の短い議員の一人が声を荒げた。
「嫌だなぁ。 言ったじゃないですか、『世界的なテロリスト集団の総督でっす☆』って。 聞こえなかったのかなぁ? やっぱりおじいちゃんだけあって耳が遠いんだねぇ。 不毛な言い争いしかせずに無駄に時間を消費して、国民からお金を搾り取る事しか考えていない老害共が……」
「なに!!!!?」
「はいはい、そこのおじいちゃんは置いておいて、総理ぃ、いますぅ? 真鳥そぅうぉるぃ」
私を名指ししてくる『世界的テロリスト集団』の総督とやら。
「あぁ、総理は私だが、君は一体なにが目的かね?」
「あ、総理ぃそちらにおいででしたか。 いえいえ目的などとそんなたいそれたことはありませんよ……。 ただ、少し世界に危機感とやらを持っていただこうと思いましてねぇ」
「危機感だと?」
私の問いかけに対して、どうも不明瞭な返しを行う総督とやら。 言葉尻だけでは何が目的かまったくつかむことができない。
何度か、やりとりを繰り返すが、その度にはぐらかされる。 こちらを馬鹿にしたような発言も複数あることから、こちらを挑発していることも伺える。
「貴様、我々に向かってなんて物言いだ!!!」
気の短い人間たちは我慢が限界に近いようだ。 そろそろちゃんと目的を語ってもらわねば。
「それで、本当に何が目的なのかね?」
「あぁ、そうですね。 総理ぃ以外の方たちはもう顔が茹で上がったタコみたいに真っ赤になっていますし、気を付けないと高血圧でポックリ逝ってしまいそうですからねぇ。 え〜では、こほん。 今まで地下活動を行ってきたのですが、もうこの地球はダメですね。 各地で汚染等があり、各民族は自分の主張ばかり……。 森を焼き、山を削る……、自然を奪う活動しか行わない。 さらには、民族、宗教の違いなどから争いが発展。 ついには核などと言う最悪の兵器まで生み出す始末。 小競り合いも無意味に続け、地球を破壊していく一方になるでしょう。 ならば、一度すべてを無に還し、世界を一つにまとめ、この私が主導となり、素晴らしい世に導いていけばいいのだと気がついたんですよ!!! いや〜
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