11話
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ゃ武器の取り回しが利かないぞ」
通気口やパイプは人一人余裕で歩けるぐらいだがランディは少し屈まなければならない。そんな狭い場所ではトンファーやスタンハルバートは殴ることや突くことはできるが柄を短くしてもぶつかってしまう。
魔獣の方が小型な分、数匹で来られたらまともに戦えずやられることになる。
「うん。一人で行くならともかく魔獣もいたら大変だ」
「じゃあ私たちの出番ね。私とティオちゃんなら狭い場所でも二人より動けるし子供の扱いにも慣れてるわ」
「導力灯の代わりぐらいにはなります」
ティオが杖の先が光って明かりになった。
エリィが言うように導力銃や導力杖は小さく取り回しも利くので狭い場所で囲まれても十分対応出来る。それに通気口は女性と子供なら空間的に十分余裕があった。
「頼む。声が聞こえる範囲で外で待機してるからなにかあったらすぐに戻ってくれ」
「わかったわ」
ロイドの言葉にエリィとティオが頷くと二人は通気口に入って行った。
エリィはティオの持つ明かりで照らされた通気口に向かって呼びかけた。
「大丈夫ー!声を返して居場所を知らせて!そっちに行くから!」
しかし返って来た声は子供の助けてという泣きそうな声ばかりだった。
「急ぎましょう」
「はい」
しかし声を出し合うことは魔獣も呼び寄せることになった。
ティオが分かれ道で探査を行って確実に進む中で、すぐ近くで子供の悲鳴が聞こえた。
危機を察してエリィとティオと声がした方向に走ると向こうから足音が近付いてくる。
二人は銃と杖を向けると泣き腫らした男の子が飛び出してきた。
そしてそのすぐ後ろに小型魔獣が数匹現れた。
「伏せて!」
エリィの叫びに男の子が倒れこむと男の子の背後に向けて導力銃を3点バーストで連射した。
狭い場所では跳弾が怖くて連射出来なかったが、それで魔獣は回避するために一瞬動きを止め、その隙にティオが走り出て導力波をぶつけて、魔獣が少し退いたのを確認するとエリィとティオは子供に駆け寄りロイドたちが待つ出口まで連れ出した。
とにかく子供の安全を優先して通気口の入り口まで走り出たエリィたちの後から魔獣が追って来たが、発砲音を聞いて入り口で待っていたロイドとランディに撃破された。
エリィもティオも二人だけの戦いに緊張してようやく安全が確認出来たのに安心すると、安全確認が出来た合図は子供の泣き声だった。
ずっと一人で怖かったのか大人がいて安心できたからか気が緩んで泣き出したようだ。
この手の子供を扱った経験のないロイドたちはどうしようと困惑したがエリィは任せてと進み出た。
エリィは泣きじゃくる子供の頭を撫でて魔獣は全てやっつけて安全になったことを言い聞かせて落ち着かせていた。
「名前はなんてい
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