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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第17話 冥王教会の謎
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アーマーを使って事件を起こしている。ならばこれはどういうことなのですか?」
夜美の言う通りクレインが発明したバリアアーマーが今でも時々海鳴市で暴れている。
スカさんを始め、ここにいる全員がクレインが何か企んでいると思っていたのだ。
「いいえ、あれは他の科学者がバリアアーマーのデータの一部を盗んで何とか完成させた模造品よ。だからこそ中途半端な出来になってしまってるのよ」
「………なるほど、あの完成度の低さはそれが理由だったのだね」
先輩の話に納得しながらもコーヒーを飲むスカさん。
「………で、これからどうするんです?」
「そうだね………水無月君、君はどうする?」
「………私は大学を休学しようと思います。地球から撤退する様な事を言ってましたが、もしまた来たら大学に行っても組織の連中に捕まるかもしれないですから」
「まあそれを利用して彼らを捕縛し、情報を聞き出すって手もあるが………新しい情報を得られる可能性は少なそうだし、わざわざ危険な思いをする必要は無いだろう」
「ですね」
スカさんの答えに他の皆も満足の様で反論するものはいなかった。
何だかんだ俺達みんな先輩にお世話になっている。これ以上先輩に危ない事をさせたくない。
「だけど私達は冥王教会と敵対していくだろう。その内、君の両親とも戦う事もあるかもしれない。それだけは済まないが………」
「分かってます、零治君達に情報を教えている時点で覚悟をしていました。お願いします、両親を止めてください。私はリンカーコアも無いので役に立つかどうか分かりませんが協力はするので………皆さんどうかお願いします!!」
席を立って深々とお辞儀をする先輩。
そんな先輩の姿に呆気に取られる俺達だったが、皆で顔を見合わせてからクスクスと小さく笑い始めた。
「な、何が可笑しいのよ………」
「い、いや、先輩がそんな姿を見せるとは思ってなかったからさ………」
「凛々しい先輩が恥ずかしがって可愛らしいです」
「確かに珍しいね!」
「いいものを見せてもらった」
「あ、あなたたちね………」
顔を赤らめ、怒りを見せる先輩。
そんな姿も可愛く見える。
「ギャップ萌え、おそるべし………」
「くだらない事言ってないでさっきの課題の続きするよウェンディ」
「セイン、手伝ってくれるんスか!?」
「やっぱり妹の面倒を見るのも姉の仕事だからね」
「………で、どのくらいぼったくる気だ?」
「3000円」
「鬼っスーーー!!!」
ノーヴェの質問に答えたセイン。ちゃっかり6倍になっている辺り抜け目がない。
「それじゃあ取り敢えず今日はこれで終わりにしよう。水無月君の大学の件は私が何か対策を考えるから少し待っていてくれ」
「あ、ありがとうございます………」
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