第四十話 同盟結成その十
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そのうえでだ。上城にこう言ったのだった。
「そうなりますね。確かに」
「そうですよね。あの人が天使なら」
「そういう天使もあっていいですよね」
「いいです。天使は戦う存在でもありますが」
このことからだ。大石はさらに言っていく。
「それは人を救う為の戦いなのですから」
「人をですか」
「そうです。人をです」
そうした戦いだというのだ。天使の戦いは。
「悪を討つのもです」
「人の為ですか」
「だからこそ天使は尊いのです」
「ううん、何か歴史を見ていますと」
「そうですね。間違った解釈もされてきましたね」
「ですよね。天使についても」
「ですが本来はそうなので」
それでだというのだ。
「誤解はされないで下さい」
「わかりました」
「さて、それではです」
ここまで話してだというのだった。今度は。
「お二人が来られてですね」
「返答を聞いてからですね」
「それからどうするかですが」
「まずは待ちましょう」
穏やかな声でだ。大石は言った。
「それからですね。ケーキを楽しむのは」
「はい、それじゃあ」
客人を待ってそれから甘いものを楽しむことにしてからだった。二人は彼等を待った。そして程なくしてだった。
その彼等が来た。それからだった。
二人の前に挨拶をしてから座りだ。こう言ってきたのだった。
「結論が出ました」
「工藤さんの上官の方とお話しまして」
それでだ。決めたというのだ。
「俺達は貴方達に協力をお願いすることにしました」
「この戦いを終わらせることについて」
「そうですか。それではですね」
「同盟ですね」
工藤が大石に告げた。
「そうして頂けますか」
「宜しくお願いします」
これが大石の返答だった。彼は微笑んでこう述べた。
「私達にとっても有り難いことです」
「だからですね」
「これから四人ですね」
彼等と高橋、それに上城を入れてであった。
「四人で頑張りましょう」
「こちらこそ。それでなのですが」
「それでとは」
「まず守秘義務についてですが」
工藤は自衛官、それも幹部のそれの厳しい目で述べる。
「宜しいでしょうか」
「剣士のことは決してですか」
「誰にも口外しない様にお願いします」
「親しい協力者以外にはですね」
「はい、そうです」
そうした人間以外にはだとだ。工藤は大石だけでなく上城に対しても強く厳しい口調で告げるのだった。
「それはお願いします」
「わかっています。それは」
「極秘の作戦なので。ただ」
「ただ、とは」
「このことは誰に話しても信じてもらえないでしょう」
そうした話だというのだ。剣士同士の戦いは。
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