無印編!
ふはははは!
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「この前みんなに調べてもらった通り、この街にもたくさんお店があったよね?そこで働く人たちの様子や工夫を実際にみて、聞いて、とても勉強になったね」
今は、前に行ったまち探検の授業の続きで、奈々ちゃんが説明をしていた。
奈々ちゃん、授業中なんだから一応敬語は必要なんじゃないかな?
「陽龍くん、余計なこと考えないでしっかり聞いてねー?」
な、なぜバレた!?
「このように色々な場所で色々な仕事があるわけだけど、みんなは将来なにになりたいかな?今のうちから考えて、将来への第一歩にしてみるのもいいかもね」
奈々ちゃんがそこまで言うと、丁度授業終了のチャイムが鳴った。
「はぁ・・・将来、か・・・」
お昼休み、いつものように六人で御飯を食べていると、突然なのはが呟いた。
「んぐ、どうかした、なのは?」
「アリサちゃんたちはもう結構決まってるんだよね、将来」
「はむっ・・・うちはお父さんとお母さんが会社経営だし、いっぱい勉強して跡を継がなきゃ・・・くらいだよ。そして陽龍を抜きたい」
アリサがおむすびを頬張りながら答える。
そしてアリサ、貴様に俺を抜くことはできぬわ!ふはははは!
「無性にムカつくわね・・・」
気にすんな。
そしてすずかが、
「私は機械系が好きだから、工学系で専門職がいいなーって思ってるけど・・・」
と答えた。
それに対してなのはは少し驚く。
「俺はギリギリまで悩んで、なりたいものが決まんなかったら母さんの跡を継ぐ・・・かな。
母さんみたいにひとつの場所でジッとしてるーみたいな仕事はあんま得意じゃないからな。やるとしても、バイト感覚で」
「私はまあ、おにぃと似た感じだな〜。慎吾はどうするの?」
「俺か?俺は・・・」
そう言いながら美愛の方をちらっと覗く。
・・・おい。
「まだ分かんねぇな。運動は好きだけど、陽龍みたいに得意ってワケじゃないし」
こいつ、なんだかんだで美愛の将来についてきそうだな・・・。ついてくるならせめて告白ぐらいしてくれ。母さんの仕事場はミッドなわけだし。
「そっか・・・なんだかんだ言ってても、どんな物がいいかー位は決まってたりするんだね、みんな」
「そう?でもなのはは翠屋の二代目じゃないの?」
「んー・・・それも将来のビジョンの一つではあるんだけど、やりたいことは別にある気がするんだよね・・・。
私、特技も取り柄もないし」
「ばかちん!」
アリサはそう言って、弁当に入っていたレモンのスライスをなのはに投げつける。
「にゃ!?目がしみるのー!」
アリサ・・・。
「あ、ゴメン・・・じゃなくて、あんた、このあたしよりも理数系の成績いいじゃない!」
ま、俺にはかなわないがな。
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