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とある星の力を使いし者
第59話
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しているのかもしれません。」

麻生に関する情報は高校などの成績や生活についての資料しかなく、能力などの資料は一切なかった。

「能力の演算と学力とでは違いがあります。
 もしかしたら彼は演算計算が苦手な生徒なのかもしれません。」

要するに能力を発動するための演算能力が低いが、学力に関しては申し分なしといったタイプの生徒かもしれない。
この学園都市には学力はあるのにそれを演算能力に活かせていない生徒もいる。
麻生はそっちのタイプなのかと、教師達が考えた時、一人の女教師が慌てて会議室に入ってくる。

「大変です!生徒達が四日後にやる能力測定の日に麻生君と能力で勝負させてください、と言っています!!
 もし、自分達に麻生君が負けるようならばこの学園から追い出してほしいとの事です!」

その報告を聞いて全員が驚く。
一時編入には反発が多いと予想していたがここまでとは思ってもいなかった。
教師達はどうやって静めようかと話し合おうとした時、理事長が言う。

「その対決を認めましょう。」

理事長の言葉に一同は唖然とする。

「理事長!何を言っているのですか!?
 もし麻生君が負ければ彼はこの学園を追い出されるのですよ!!
 そうなれば上が黙っていません!!」

「確かにそうですがこれは彼の能力を知るチャンスかもしれません。
 私も一教師。
 彼の能力を知る事が出来れば更なる能力を開発できるかもしれません。」

「でも、もし負けてしまう事になってしまったら・・・・」

「その時は私が何とかします。」

理事長の固い決意に教師達は何もいなかった。
理事長は思った。
なぜ、上層部が突然このような編入を導引したのか。
それは麻生恭介という未知の存在について少しでも知る為に、この編入を行ったのではないのかと。
この勝負で何かが分かるかもしれないと、そう思う理事長だった。








同時刻、食堂。

「女王、派閥内で何やら騒いでいるみたいですよ。」

「う〜ん?どういうことぉ?」

「何でもあの編入生をこの学園から追い出そうとしているみたいです。」

「ええ〜、私はまだ挨拶もしていないのに。」

「そんな事をしなくても良いんですよ、女王。」

食蜂操祈は少し残念そうな顔をしている。
情報によるとその編入生は無能力者(レベル0)
どう足掻いても彼女達に勝つ事は出来ないだろう。

「追い出される前に顔だけでも見ておこうっと。」

少し笑みを浮かべながらケーキを食べるのだった。
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