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とある星の力を使いし者
第59話
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琴の言葉は続く。

「前に私が戦った時は手も足も出なかったんだから!!」

自分の敗北を自慢げに言っても恥ずかしいだけだが、そんな事は美琴の頭に入っている訳がない。
その場にいる生徒達やそれ以外の生徒達も美琴の言葉に信じられないといった感じだ。
美琴は学園都市で第三位。
その第三位に麻生は勝ったのだと、美琴は言っているのだ。
例え本人からその事を聞いても簡単に信じる者はそうはいない。

「何をご冗談を。
 美琴さんがこんな無能力者(レベル0)に負ける訳がありませんわ。」

「これが本当なのよ。
 信じられないようなら今度、能力測定の日に確かめればいいじゃない。」

「おい、本人そっちのけで話を進めるな。」

麻生はそう言うが美琴は全く聞こうとしない。
売り言葉に買い言葉なのか、話は徐々にヒートアップしていく。

「よろしいですわ!
 もし私達と彼が勝負して彼が負けたらこの学園を去る。
 これでよろしいですわね!!」

「ええ、受けて立つわ!!」

麻生の承諾を得ずに勝手に勝負する事になってしまった。
その集団が食堂から出て行き、麻生はハリセンを創り美琴の後頭部を思いっきり叩く。

「いった〜〜い!!!
 何するのよ!?」

「それはこっちの台詞だ。
 俺の了承も得ずに勝負を決めているんだお前は。」

ハリセンを持ちながら、麻生は呆れた表情を浮かべている。

「だって、あんたはあれだけ言われて悔しくないの!?」

「全く。
 データ上ではあいつらの方がレベルは上だ。
 だったらあいつらの勝ちでよくないか?」

「全然良くないわ!!
 あんたはこの私に勝っているのよ!!
 それなのにあんな奴らに負けを認めるなんて私が許さないわ!!」

面倒くさい事になってきた、と麻生は思う。
能力測定は四日後に実施されるらしい。
どう転ぼうが麻生にとって面倒な事に変わりなかった。






同時刻、職員室。
昼休みの時、麻生のクラスで授業をした教師が集められていた。
教師達が話し合っている内容は麻生恭介に関する事だった。
机の上には麻生の学校での成績などが書かれた資料が配られていた。

「これを見た限り彼は普通の無能力者(レベル0)の高校生です。
 なのに、彼は此処の問題を難なく答えました。」

「私の授業でも同じでした。
 とても無能力者(レベル0)の学力とは思えませんでした。
 理事長は何か聞いておられるのですか?」

「いえ、何も。
 上層部に聞いても良い答えが返ってきませんでした。
 おそらく、上も彼について有力な情報を持っていないのでしょう。
 だからこそ、この一時編入という名目を利用して彼の能力などを少しでも知ろうと
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