第59話
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台の生徒はそのテーブルに座り、紅茶などを呑みながら他の生徒と話をしたり食事をしている。
周りにはメイドもいて、注文や料理を運んでいる。
雰囲気など何もかもが違った。
麻生と美琴が食堂に入ると視線が二人に集まる。
それもその筈、美琴は常盤台のエースで麻生は突然一時編入してきた生徒だ。
嫌でも注目は浴びてしまう。
麻生はもう慣れたのかいつも通り気にすることなく近くの席に座り、美琴も相席に座る。
近くのメイドを呼び、適当に注文を頼む。
「ねぇ、あんたってあんなに頭良かったのね。
意外と言えば意外ね。」
「人を見かけで判断すると痛い目に遭うぞ。」
「見かけで判断してないわよ。
ただ、あそこまでスラスラと答えれる姿を見て驚いただけよ。」
「さっきも言った筈だ。
たまたま知っている問題だっただけだ。」
「たまたま知っている問題が何度も続くものなの?」
「続くときは続くんじゃないか?」
「前から聞きたかったんだけどあんたって本当に何者なの?
いろんな能力を使ってくるわ、頭はいいわ、普通の一般人Aとは思えないのよね。」
美琴は前々から気になっている事を麻生に問いただす。
麻生はどうしようかと迷う。
正直に答えたとしても説明が長くなるし、何より星の事をあまり説明したくない。
麻生はあの地獄を思い出したくないのだ。
いつもの様に適当にはぐらかそうとした時だった。
「あら、こんな所にいたのですね。」
その声に二人は視線を向ける。
そこには麻生に嫌がらせをしているクラスのメンバーと、他にかなりの数の生徒達が麻生達のテーブルの近くに立っていた。
おそらく、麻生の一時編入などの事を認めていない生徒達だろう、と麻生は考える。
しかも麻生はデータ上、無能力者で登録されているので、より一層認めていないのだ。
「この常盤台中学に一時編入する前に恥をかかないよう必死にご勉強でもしたのでしょう。
何とも無駄な努力ですわね。」
どうあっても、麻生の学力は付け焼刃だと考えたいみたいだ。
生徒は矛先を麻生から美琴に向ける。
「美琴さんも美琴さんです。
こんな負け犬の落ちこぼれを相手にしているだけ時間の無駄ですよ。」
その言葉を聞いた美琴は少し頭にきた。
「あんた達ね、いくら何でも言い過ぎじゃないの。」
「あら、そうですか?
落ちこぼれにお似合いの言葉だと思ったのですが。」
その言葉に生徒達が笑い出す。
美琴はその見下す態度を見て完全に頭にきた。
だから、つい口走ってしまった。
「こいつは私に勝った事のあるのよ!!」
その言葉にその場にいた生徒達の笑いが一瞬で収まる。
麻生も麻生で何を言っているんだ、と顔で訴えるが美
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