第3話「剣士と弓兵とでは価値観が合わない」
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「じゃあさ、初戦は僕が敵の足止めをするから隙が出来次第強いの一発ぶちかましてあげて」
「ま、待て!君はサーヴァントと真っ向から殺り合うつもりか!?」
トンでもない爆弾発言をかました明久に食って掛かる。
「まさか、流石に無理だよ。僕が言ってるのは足止めをするところまで」
「し、しかしだな」
「弓兵よ」
そこで、尚も思い直させようと口を開くアーチャーを制す黒の守護騎士リィゾ。
「『足止めくらい』までなら明久にも出来る。それは剣の師として保証する」
第6位による言葉は重みがあり、アーチャーも己のマスターとしての器量を知りたくなった。
「一つお願いがあるんだけどさ、アーチャー」
「ん、どうかしたのかね?」
明久は満面の笑みを浮かべると、後ろ手に握られていた刀をアーチャーに差し出す。
それを見たアーチャーは一瞬眉をひそめた。
「もしもの時のために、予備の刀投影してくれる?」
――その刀の刃渡りは、禍々しい程の光沢を浮かび上がらせていた。
――――
セイバーは信じられないような物を見る目で明久を見る。当然と言えば当然だろう。一歩間違えば死んでいたかもしれない事を、サーヴァントでもない生身の人間が平然とやっていたのだ。明久はセイバーの視線に気づくと、疲れたようにため息を吐く。
「何でそう睨むかな……。アーチャー(弓兵)としての特性を生かしたまでだよ。それはそうと!」
凛に詰め寄った明久は、構えた刀を振り抜いた。
それに気づいた凛は瞬時に後ろへと飛び、それを避ける。しかし、避けきれなかったのか彼女の頬からつぅー、と血が滴り始めた。
しかし凛は刀を見て驚愕し、それに気づいてなどいない。
「む、村正!?アンタ妖刀使うなんてバカなの!!呪われたいの!!?」
「失礼だな、これでも切れ味凄いんだぞ。それに元々幸運が無いに等しいから呪われる要素無いんだよ!」
「そういう問題じゃなーーいっ!!!」
刀を突きつけているのに殺気が感じられない明久と、突きつけられているのに緊張感が感じられない凛にセイバーは思わず呆然とし、アーチャーは額を手で押さえた。
「……まあ、何はともあれ立場は逆転したな、セイバー。さて、貴様のマスターがああなった以上どうするかね?」
「くっ……!」
少しでも動きを見せれば凛は殺される。
セイバーはアーチャーを睨み付ける事しかできない。 そこに、空気をあえてぶち壊す者が上から降ってきた。
「双方、武器を収めよ。王の御前であ る! 我が名は征服王イスカンダル!此度の 聖杯戦争においてはライダーのクラスを 得て現界した!!」
「急降下は止めろって言っただろうがぁぁっっっ!!!」
しかも目が爛々としてる辺り核心犯である。
堂々
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