第1話「召喚に応じた騎士は頭を抱える」
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そうとは良い度胸ですこと」
見ればアルトが拳を構えて微笑んでいた。
いや、目は笑ってないけれども……。
「フィナのあの性質はどうにかならないのか…」
「うん、無理だと思う」
いつの間にか隣に着ていたリィゾがため息をつき、僕はそれをあっさり否定する。
フィナ=ヴラド・ スヴェルテン
死徒27祖第8位に位置する吸血鬼で白騎士と呼ばれている。アルトの護衛その二。同性からしか血を吸わず、美少年好き。
そしてアルトの護衛でもあるわけだから、ホモでショタでロリとかまあ…………言うならばとんでもない変態だ。
これにはアルトもリィゾも手を焼いている。
リィゾも紹介しておくけど……
リィゾ=バール・ シュトラウト
黒騎士と呼ばれていてアルトの護衛そのいち。
彼女も第6位に君臨していて凄い人。フィナと違って真面目で、僕としてはとても頼りになる騎士だ。
そして今僕に人懐っこくすりよってくる可愛いプライミッツなんだけど、この子には本当に驚かされたよ、そりゃもう。
プライミッツ・マーダー
ガイアの魔犬。霊長の殺人者。 人類に対する絶対的な殺害権利を持つが故に最強のひとつに数えられる。 アルトにのみ従う白い魔犬。なお、こいつを御するには守護者が七騎必 要らしい。冬木の聖杯戦争はその事にちなんでいるとかなんとか。
まあ第1位とは……。
とにかく二人とプライミッツは大切な家族なんです。
「あれアルト、触媒は?」
ふと見ると、召喚に使う際の触媒が何処にも見当たらない。なのにアルトは妖しげな笑みを浮かべたかと思うと
「私が触媒よ」
なんてことを仰いました。
そんな僕の表情に気がついたのか
「そんなにおかしなことかしら?長い年月を生きてきた私には、縁のある騎士は意外と多くてよ」
「そんなに上手くいくかなぁ…」
なんて不安を呟きながら、とりあえずは召喚の詠唱を開始する。
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公」
まずは召喚の初段階。
「祖には我が大師ブリュンスタッド」
そして、祖であるアルトルージュを触媒に、詠唱にブリュンスタッドの名を刻む。
遠坂の家系は祖に第4位であるキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグの名が刻まれるのだが明久は違う。アルトルージュと出会ったからこそブリュンスタッドの名を刻めるのだ。
「降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に 至る三叉路は循環せよ。
閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する
――――告げる。 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に 。 聖杯の寄るべに従い、この意
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