第1話
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私は悩んでいた。
超絶天才頭脳を誇る私は親友であるちーちゃんの役に立つべく、様々な知恵を振り絞りこのISを作り出そうとしていた。
しかし最後の最後、量子転換理論がどうしても物理法則に引っかかってしまい、うまくいかなかった。 いつもはアクセサリーとして身につけいざというときに即展開できるマルチフォーム・スーツを目指しているのにこのままでは常時展開型の甲冑になってしまう。
ううう……ど〜しよ〜。
そう思い、毎回悩んだ時に思考を整理するため訪れる公園にやってきた。
束さんの定位置になりつつある、緑色のベンチに向かうと、そこには先客がいた。 お気に入りのベンチを占領され、少し気分が悪かったが、別にあのベンチは束さんの持ち物ではないのでどうでもいい。 占領されているなら、特に気にせず違う場所に行くのだが、その先客の持つ持ち物にとてつもなく興味を惹かれてしまったのである。
私のプリチー妹『箒ちゃん』と同い年ぐらいの少女は膝の上に見たこともない【パソコン】を持っていた。
あんな小さな子供がパソコンをいじっている姿に、とても興味を引かれてしまった。 もしかしたら束さんと同レベルの天才かもしれない!!
「ちょっといいかな? それは何?」
ズバッと聞いてみようこういうのはしっかり聞いたほうがいいからね♪
「これ? ……ん」
直球で聞いたことが功をそうしたのか、その少女は少し考えたようだがパソコンをこちらに差し出してくれた。
「え〜っとこれがこうで…………!!! これは!!!!」
……驚いた。 それはもう驚いた。 束さんも小さい頃に現在の20年先を行くパソコンを自作って使っていたことがあったが、所詮は現行型の20年後の姿に過ぎないものであった。 現在の市場でも当時の束さんのパソコンに入っている一部の機能を劣化させた様な機能なら備わっているのだ。 このまま技術が進めば、当時束さんの使っていたパソコンと同レベルの物は出来上がるだろう。
でも、これは違う! そもそもパソコンの理論が違う! 基礎の理論が従来のモノから大幅に変更されている!!
うわ〜すごい!! ほうほう、なるほどこういう理論式があるのかぁ〜、束さんでも思いつかなかったよ。 えぇぇぇぇぇぇええぇぇぇ ここにこんな式が当てはまるの!? こんなの従来のパソコンを使い慣れた現代人では思いつかないような理論だよ!!? すごい、スゴイ!! この子束さん以上の天才かもしれない。
そうだ! ゴソゴソ
「ねえ君、お姉ちゃん今ちょっと困ってて、この理論わかるかな?」
ちょっと意見をもらおう。 多少もらっても大丈夫だよね? 束さん以上の天才っぽいし、問題ないよね?
「……はい? ええっと……、ああ量子転換理論ですね
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