15*ホームシック
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爆弾発言に思考が追い付かないナルミと、爆笑するエリザ。
もはやナルミの顔には先程までの暗い表情は無くなっていた。
「ちがっ!なに!?ちょ、勘違い!勘違いだから!!どこまで素敵な未来予想図広げてんの!?エリザも笑ってないで誤解を解け!」
エリザは、いつも通りのナルミに戻った事に安堵した。
そして、覚悟を決め、自らの弱さに向き合う事のできるナルミの心の強さを垣間見たきがした。
その強さの一端を担うことができるのを少しばかり誇らしく感じながら、二人のやり取りを眺めていた。
「ちょっ!聞いてる!?助けて!」
「そうだな……、シルバ、名前は私が付けてやろう。」
「はい!」
「火に油を注ぐなぁ!!!」
とりあえず、今はナルミをからかって遊ぼう。
そう心に決め、エリザはシルバを煽り始めた。
それからしばらく、その部屋からは楽しそうな声がこだましていた。
〜ナルミサイド〜
つ、疲れた…
確かに落ち込んだ自分を励ましに来てくれたのはうれしい、それは素直に感謝しよう。
だがね、
「いやぁ、楽しかったぞナルミ。」
「うぅ〜、恥ずかしいです。」
自分で遊ぶのやめていただけないでしょうか、エリザ様。
ぶっちゃけシルバちゃんの誤解を解くのは疲れました。
彼女はウブだから、求婚とかのキーワードで素敵な未来を思い描いて暴走したのです。
相手が自分っていう最悪な状況を完全に忘れて。
……いや、マジでプロポーズはしとらんですよ?
「にしてもどうだ、少しは気が晴れたか?」
「ああ、さっきまでの欝な自分はもういません。いつもどーりの自分です。誰かさんのせいで疲労はたまりまくりですが。」
嫌みたっぷりに言ってやった。
「そうかそうか、シルバ、お前が調子に乗るからナルミが疲れたそうだ。」
「あぅぅ、す、スイマセン…」
「ちげーよ貴様だじゃじゃ馬姫エリザ。」
もう、自分こいつに勝てる気がしない。
「ハッハッハ、冗談だ冗談。そんな事より疲れは明日に残すなよ?こんな事の直後で酷だが、明日の作戦は予定通りに行われる。お前が倒れたら全てが狂う。」
あー、そうだった。
すっかり忘れてたけど明日あそこに侵入するんた。
今からきっちり休まねば。
「わかった、じゃあこれから飯食って風呂入って寝るわ。」
「ん?」
ん?
どした。
「ナルミ、“フロ”とはなんだ?」
「あ、私はお兄様の部下の方が話してるのを聞いた事あります。なんでも、心と体を清める儀式だって。」
ゼノアの部下ったらあの二人か?
つか、話題になる程の物なのかね、これは。
「ほぅ、それは興味深い。よし!そのフロと言う儀式、見せてくれ!」
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