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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
九話 異世界へお出かけ!
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「こ、コロナまで!」
楽しげに笑って言ったコロナに、ヴィヴィオは慌てたようにわたわたと腕を振る。
が、そういう反応をされると喋りたくなってしまうのがライノと言う男で……

「そうだなぁ……「ライノ」おっ、と……」
口を開きかけたライノの言葉に、彼の聞き慣れた声が、少々威圧感を普段の二割り増しで割り込んだ。

「……余計な事話すなよ」
暗に、「聞くな」のニュアンスも含んだその言葉に、リオとコロナ、ヴィヴィオまでもがクラナを恐れるように少し俯く。
と、一気に沈んだ雰囲気をぶち壊すように、ライノはケラケラと笑った。

「分かってる分かってる。そんな怖い顔すんなって、ビビられてんじゃん?……てわけで、この話はまた今度な」
「あははは……はぃ……」
「すみません〜……」
冷や汗を掻きながらコクコクと頷いたちびっ子達を見ながらクラナは内心でライノに突っ込んだ。

「(分かってないじゃん……)」
と、クラナは一度なのはとフェイトの方を向く。

「……えっと」
状況を尋ねるように困ったような表情をした

「あ、うん。今、ヴィヴィオ達の成績の発表会してた所」
「三人とも花丸だったよ〜」
「……あー」
一度チビッ子達を見て、クラナは頭を掻く。と、其処にいつもの声が割り込んだ。

[ちなみになのはさんフェイトさん!相棒の成績表、ご覧になりますか!?]
「っ……」
「あ、そう言えば……」
アルの言葉に、クラナは少々緊張したように体を硬直させ、なのはは思い出したように天井を仰ぐ。何しろついこの前まで殆ど干渉していなかったために、母親でありながらもクラナの定期テストの点数など殆ど知らない事を、今更思い出したからだ。まぁとはいっても、学期末に返される通知表に関しては流石に毎回見せてもらっていたので、決して何も知らないと言う訳ではないのだが。
しかし今回に関してはあくまでもテストを滞りなく終えて居なければ、流石に……その場合かなり口惜しくはある物の、連れていく事は出来ない。
と、言う訳で……

「クラナ、テスト、どうだった?」
「…………」
なのはが笑顔で聞くと、クラナは一瞬身を引いた後、観念したように持っていたカバンの中を探り始める。
そんな一連の流れに何となく普通の親子のような感覚を覚えて、少々なのはやその場にいたフェイトは嬉しくなった。
と、ようやく見つけたのか一枚の紙を取り出して、クラナはなのはにそれを差し出す。
この時代、クリアウィンドウへの表示でも良いのはよいのだが、それだと一部の学生がデータの表示を改ざんして親に見せてしまう云々の理由により、未だにこう言った部分の事は紙に魔力印刷で行われている。

「これ……」
「えーっと……」
印刷されていた成績は、以下のと
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